みなさん、それぞれ集中して描いていました。
気に入った顔料を膠で溶いて、自分用の絵具づくりもしてみました。
できあがった作品は次の投稿で紹介します☆
みなさん、それぞれ集中して描いていました。
気に入った顔料を膠で溶いて、自分用の絵具づくりもしてみました。
できあがった作品は次の投稿で紹介します☆
当日は、まず、ひろだい保育園の神先生やボランティアで協力してくださった高橋さんに、雪と動物をテーマにした絵本の読み聞かせをしていただきました。
そのあと、弘前大学教育学部で日本画の授業を担当されている蝦名先生と一緒に、墨や日本画の顔料を使った絵画作品を鑑賞し、絵画制作のワークショップを開催しました。墨絵は難しいかも・・・、と思っていたのですが、そんなことはなく、自分ですった墨などを筆にとって、たくさんの作品が生み出されていきました。
午後のワークショップでは、日本画の画材を使って、さまざまな色を重ねたり、野菜や果物、鳥の剥製を観察しながら絵にしていったりと、それぞれに魅力的な作品がたくさんできあがりました!
神先生、高橋さん、そして蝦名先生、ご協力いただきありがとうございました!
当日のお写真です。
絵本のおはなし会の様子。絵本の世界に入り込んでいきそうになります。
午前の部では、スライドを使った作品紹介のあとで、蝦名先生と一緒に平安時代の絵巻物の《鳥獣戯画》(実物大複製)を鑑賞しました。みんな、興味津々の様子で、いろいろな動物の姿を見て楽しそうでした。
午後は、スライドを使って伊藤若冲の屏風絵の紹介をしながら、日本画の絵具の重なり具合について見て見たり、ユーモラスな動物の姿を確認したりしました。
ワークショップでは、お子さまも保護者の方々もそれぞれ制作にうちこまれていました。
午前中のワークショップの様子です。
まずは、硯で墨をすりました。
このあと、水墨画用の和紙に絵を描いていきます。みんなすんなりと描き始めました!
大胆な絵も、細やかな絵も、どの絵も一生懸命に描いた素敵な作品です。
保護者の方々は、「上げ写し法」という方法を教えていただきながら、《鳥獣戯画》の複写にも挑戦しました!
できあがった作品と午後のワークショップの様子は、また次回の投稿で—
午前・午後とも定員に達しましたので、お申込みを締め切らさせていただきます。
たくさんのお申込み、ありがとうございました!
動物をテーマにした絵本のおはなし会と、筆ペンと固形絵具や水性色鉛筆を使った挿絵制作に挑戦するワークショップを行います。参加無料です。
対象は、
午前の部(10:00‐12:00)は、幼稚園・保育園~小学校低学年のお子さまと保護者の方々
午後の部(13:30‐16:00)は、小学生全般と保護者の方々
です。お子さまの年齢と参加時間帯の組み合わせについてはご相談に応じますので、お気軽にお問合せください。
ワークショップには保護者の方も参加できます。
また、ワークショップの途中退出も可能です。
ぜひ、お気軽にお申し込みください!
2020年2月1日(土)14:20~14:45、ヒロロ3階イベントスペースにて、関脩之介さんによる電子ピアノで、「みんなのミニコンサート」を開催しました。およそ60名ほどの方が集まって下さいました。
1曲目は、ブラジル国歌。サッカーの試合ではよく聞こえてきますね。行進曲風で勇ましく、おぼえやすいメロディーですが、他の国に比べて長いのが特徴です。
伴奏のパートはバイエル Ferdinand Bayer (1806-1863)。ピアノを習い始めるときに弾いた、という方も多いことでしょう。実は、ショパンやリストと同じ時代のドイツの作曲家で、有名なピアノ教師でした。誰もが楽しんで弾けるように、いろいろな国の国歌をピアノ用にアレンジしています。
関さんの演奏は、溌剌として打楽器の響きまで聞こえてきそうな左手の和音に、細やかな右手の旋律がまるで歌声のように流れ、ブラジル国歌の斉唱を聴くようでした。
2曲目は、ポーランド国歌。歌詞は「ポーランドはいまだ滅びず」と歌い、大国の狭間でなんども存亡の危機をくぐり抜けてきた歴史が垣間見えます。もとは、ドンブロフスキ将軍に従う抵抗軍の軍歌で、マズルカのリズムを用いているので、「ドンブロフスキのマズルカ」とも呼ばれています。
ショパンFrederic Chopin (1810-1849) は、ポーランドから亡命してパリに住んでいましたが、故国を忘れたことはありませんでした。ショパンがこの歌の最初の8小節に伴奏をつけた楽譜のメモが残っています。その続きに、後世の人がショパン風の伴奏を書き加えて仕上げました。
この曲も行進曲風には違いないのですが、関さんはショパンらしい軽やかな和音を繊細にしなやかに仕上げ、柔らかい小品に仕上げてくれました。
3曲目は、フランス国歌。「マルセイユの強者ども(ラ・マルセイエーズ)」とも呼ばれる、フランス革命期の歌が現在のフランス国歌です。勇ましい行進曲のリズムに、元気の出る明るく力強い旋律は、いちど聴いたら忘れられません。
リストFranz Liszt (1811-1886) は、とても手の大きなピアニストで、人並み外れたテクニックをもっていました。この曲は、自分の演奏会で華麗な指さばきを披露するために作られたもの。
今回使用した電子ピアノは、普通のピアノと同じだけの幅と数がありましたが、関さんのダイナミックな演奏はまるで楽器からはみ出さんばかりでした。一番前で見ていてくれた小さなお客様たちも、そのテクニックにびっくりしているようでした。
トーリャとパーフカはシロクマの兄弟です。
二人はセイウチはまで開かれる「セイウチまつり」を楽しみに、何か月もお小遣いをためていました。
ところが――ようやくおとずれたお祭りの日、赤ちゃんの妹ミーンカが熱を出してしまったのです。お母さんは、「きょうは おまつりには いけないわ」と二人を諭します。けれども二人は、「ボクたちだけで いく!」と、お母さんに止められたにもかかわらず、内緒で出かけてしまいます。
ちょっと強気なトーリャと心配症のパーフカ。二人の冒険がはじまります――
繊細な線と明るい水彩で描き出されて行く氷の世界。シロクマの兄弟のいかにも男の子らしい表情が微笑ましく可愛らしく、どんどんページに引き込まれて、いつの間にかすっかり二人の応援者になっていました。暗くなってようやく家にたどり着いた二人をぎゅっと抱きしめるお母さん熊。思わずほっとして、あたたかい気分が広がります。
手の中で大切にしたくなるような、おしゃれな冬の絵本です。
※この投稿の画像は、出版社の許可を得て掲載しているものです。無断転載はご遠慮ください。
「カシオペイヤ、もう水仙がさきだすぞ おまえのガラスの水車 きっきとまわせ。」
雪童子はまっ青な空をみあげて、みえない星にさけびました。その空からは青びかりが波になってわくわくとふり、雪狼どもは、ずうっと遠くで、ほのおのように赤い舌をべろべろはいています。
「ひゅう、ひゅう、さあしっかりやるんだよ。なまけちゃいけないよ。ひゅう、ひゅう。さあしっかりやっておくれ。きょうはここらは水仙月の四日だよ。さあしっかりさ。ひゅう。」
雪婆んごの、ぼやぼやつめたい白髪は、雪と風とのなかで渦になりました。――
水仙が咲き出す二月。けれどもこの月の四日はまだまだ寒く、北国では強い風がひゅうひゅうとうなって吹雪くことも多い日です(今年は例外的に太陽が顔を出していますが)。
雪婆んごが雪童子を追い立てて、雪童子は雪狼をせきたてて、強い風が吹き、真白な雪を巻き上げて吹雪となります。ひとりの赤い毛糸にくるまった子どもが、大きなぞうのかたちをした雪丘のすそを家に向かって急いでいました。この子の頭の中は、赤砂糖とザラメと水でつくるカリメラのことでいっぱいです。
一方、二匹の雪狼が、まっ赤な舌をはきながら、ぞうの頭のかたちをした、雪丘の上の方を歩いていました。人の目には見えないこれらの狼は、風がくるいだすと、大地のはずれの雪の上から雪雲をふんで、空をかけまわります。
やがて子どもは、たった今西の山脈を越えた遠くから帰ってきた雪婆んごのおこす吹雪の中に倒れ込みます。この子を助けたのは、雪婆んごに追い立てられながらも、「毛布をかぶって、うつむけになっておいで」と語りかけて子どもを雪で包み込んだ、心やさしい雪童子でした。――
広大な雪原とぞうの頭のかたちをした雪丘、薄くグレーがかった青緑色の空を翔ける雪狼。赤羽末吉の挿絵の中でも、吹雪の夜の激しさと、凍てつく真冬のしんとした空の壮大な画面の数々が印象に残る絵本。濃紺の空に降る白い雪、青緑色の空に散る白い吹雪と細い線でふちどられた透明感ある雪狼や雪童子、白い大地に目立つ赤い毛布の小さな子ども――春の手前の吹雪の夜、その荒涼とした雪原の残酷な勇壮さが目に浮かびます。子どもを包む赤がやさしく暖かい。
※この投稿の画像は、出版社の許可を得て掲載しているものです。無断転載はご遠慮ください。
学問の神様として有名な菅原道真の生涯とその死後の怨霊譚を、カエルの「ミチザネさん」の絵物語として語る絵本!
挿絵は平安時代以来の日本の絵巻物に特徴的な「吹き抜き屋台」の構図で俯瞰的に室内を描いたり、雲のような「すやり霞」を導入して時間と空間の隔たりを示したりするなど、まさしく伝統的な手法で描かれています。鎌倉時代に遡ると考えられる《北野天神縁起絵巻》の世界が目の前に広がります。
とはいえ、人をカエルに置き換えることで、本来は都から筑紫の国に流された悲しい生涯や、死の直前に天神となった道真の怨霊に引き起こした恐ろしい祟りの顚末が、なんともコミカルな様相を呈しているさまは、「さすがに21世紀の絵本!」と、思わず笑いがこみあげてきます。
昔ながらの絵巻物の描写法に触れつつ、道真の生涯を楽しく追うことのできる絵本です。
最後、北野天満宮に咲き誇る梅の花の描写が美しく、春に向かうこの季節の華やぎを伝えます。
※この投稿の画像は、出版社が一般に掲載を許可している範囲内のものです。無断転載はご遠慮ください。
午前・午後とも定員に達しましたので、お申込みを締め切らせていただきます。
たくさんのお申込み、ありがとうございました!
ワークショップには保護者の方も参加できます。
また、ワークショップの途中退出もできます。
ぜひ、お気軽にご参加ください!
アイヌの昔話「ひまなこなべ」の絵本です。
アイヌの人々は、山や川や星や太陽、動物、植物、そして人間が作った道具など、あらゆるものには魂がやどっており、それらはみな「カムイ」と呼ばれる神さまだと信じていたそうです。なかでも、熊は彼らにとって特別でした。なぜなら熊は、おいしい肉やあたたかい毛皮、そして大事な薬などを与えてくれる存在だったからです。大切なものを人々に与える熊は、だからこそ同時にカムイだったのです。この神の命をいただく時、アイヌの人々はこれ以上にないほどのお礼をし、心ずくしのおもてなしをします。そうして天に帰っていく熊のカムイは、また再びアイヌの世界にもどりたくなるものと信じられていました。この物語は、天からアイヌの世界へと降りてきた熊神と、熊神をもてなす宴席で素晴らしい踊りを披露する若者にまつわるお話です。
ある日、天にいた熊神は、石狩川の上流に住む心と魂の美しさで評判のアイヌのお客になろうと思い、熊の姿となって山を下っていきました。評判のアイヌを目にした神は、彼の矢に射られようと、わざとその目の前に姿をあらわします。とたん、バシッという弓の音がして熊神の体の矢がささりました。熊神が何がどうなったのかまったく分からなくなりますが、しばらくすると、熊である自分の体と頭ば別々になって、魂だけが耳と耳の間に座っていることに気づきます。こうして仕留められた熊神は、アイヌによって村へと運ばれていきました。
夕暮れちかく、熊神が訪れたことを伝えられた村人は、宴席をもうけておもてなしをはじめました。歌い踊る人々のなかに、ひときわ踊りの上手な体の小さな若者がいました。この若者の踊りを飽かず眺めていた熊神は、どうやらこの若者も何かの神らしいと思うようになりました。さて、この若者のことが忘れられなくなってしまった熊神は、このあとどうやって若者の本当の正体を知ることになるのでしょうか――。
自然や道具に神の存在を認め敬うアイヌの人々の習慣と、それにまつわる物語が、熊神の口から軽快に語られていきます。どいかやのあたたかく可愛らしい挿絵が花を添えます。カラフルで華やかなページが次々にあらわれて、最初から最後まで目の離せない絵本となっています。
※この投稿の画像は、出版社の許可を得て掲載しているものです。無断転載はご遠慮ください。
「0歳から大人まで みんなのミニコンサート」出演のピアニストを紹介いたします。
関脩之介(せき・ゆうのすけ)
3歳からピアノを始め、加福誠子氏、木村美奈子氏、庄子みどり氏、矢野吉晴氏に師事。青森県ジュニアピアノコンクール上級部門最優秀賞・審査員特別賞(2010)、日本ピアノコンクール全国大会中級第1位(2010)、青森県こどもピアノコンクール中高生B部門第1位(2014)、東北青少年音楽コンクールピアノAコース金賞(2017)、東京ピアノコンクール一般A部門審査員奨励賞(2020)。
好きな演奏家は、庄子みどり、ウラディーミル・アシュケナージ、フジ子・ヘミング。好きな作曲家は、ベートーヴェン、リスト。好きな曲は、シャコンヌ(バッハ)、ラ・カンパネッラ(リスト)。
現在、弘前大学教育学部数学専修第2学年。
繊細さと力強さを合わせ持つピアニスト。バッハ作曲ブゾーニ編曲《シャコンヌ》は「弘前大学ピアノの会」の2019年のサマーコンサートで披露され、細部まで作り込まれた奥行きのある演奏でした。
今回の「みんなのミニコンサート」では、リスト《ラ・マルセイエーズ》を新たにレパートリーとして開拓してくれました。電子鍵盤でのコンサートですが、名手が扱えば電子ピアノもこれほど応えてくれるのか、と驚くような素晴らしい演奏になるはずです。ぜひご期待下さい!