電磁気学 I

(地球環境防災)学科1年後期の授業。(20世紀の昔,いや昭和の昔)学生時代に読んだ「ファインマン物理学 III 電磁気学」に影響され,マクスウェル方程式から始めるスタイルでやっているが,当学科のカリキュラムの問題で,1年前期は1変数の微分積分のみ,電磁気学に必要な偏微分や多重積分は2年生になってやることになっているため,この電磁気学の授業のなかで,必要な数学的道具立てはすべて解説することに。

せっかくだから,ディラックのデルタ関数を積極的に活用して,(ポアソン方程式の解としての)電荷密度から直接電場を求める式(これには特に名前がついていない)や,電流密度から直接磁場を求める式(ビオ・サバールの法則)の多重積分を行って(静的な場合の)電磁場を直接計算してみる。

小難しい多重積分は Maxima-Jupyter を公式集として使えばよろしい,というスタンスで書いてみた。

このセクションの構成

 

電磁気学の基礎方程式を理解するために

ベクトルの表記法

ベクトルとは,大きさと向きを持つ量である。3次元空間におけるベクトルは,3本の基本ベクトルと成分(それぞれの基本ベクトルにそった長さ)を使って表すことができる。ここでは,3次元ベクトルの表し方についてまとめる。

ベクトルの演算

ベクトルの足し算,引き算,内積,外積,三重積。

スカラー場・ベクトル場の微分

ベクトル場の積分

マクスウェル方程式に現れる諸量の解説

マクスウェル方程式の積分表示(ガウスの定理関連)

マクスウェル方程式の積分表示(ストークスの定理関連)

ローレンツ力:電磁場中を運動する荷電粒子が受ける力

時間変動しない電磁場に対するマクスウェル方程式

静電場:ポアソン方程式の解

静電場:点電荷の電荷密度とディラックのデルタ関数

静電場:電荷密度から直接静電場を求める

ガウスの法則を使わずに,電荷密度から直接静電場を求めてみる。

静磁場:電流密度から直接静磁場を求める

アンペールの法則などを使わずに,ビオ-サバールの法則を使って電流密度から直接静磁場を求める。

時間変動しない電磁場のまとめ

これまでのところをまとめておく。

時間変動する電磁場の場合は何がどうかわるか?

電磁誘導

真空中のマクスウェル方程式と電磁波

電磁場のエネルギー密度とポインティングベクトル