短穂変異体

短穂変異体は胴割れ耐性品種育成過程で生じた突然変異体です.恋ほのか由来の後代では,高頻度でアルビノが生じており,変異形質を誘発していました.

 

高度胴割れ耐性系統である7Tの選抜を進めているときに得られたのが短穂です.左2つの穂が7T選抜系統7T-Sの正常穂とその小穂をとって枝梗(しこう)がみえるようにしたものです.左の2つがsp変異体です.二次的に発生する枝梗が少ないことや軸が太いことが特徴です.形態異常を生じさせた原因遺伝子のマッピングを行うことで穂の形成に関わる遺伝子群を理解するための解析を進めます.

 

初期世代よりも自殖を進めたところ,軸の形成が湾曲するタイプの形状を示すようになりました.

軸の一次枝梗を生じる部分が退化して,白色の未分化組織になっていることがわかります.

小穂はやや小型ですが正常な構造を示しています.

では,なぜ,穂が短くなり,穂軸が太くなったのでしょう.2023年に展開したF2では3:1で分離していることから,2024年にはより多くのF2個体を展開してマッピングすることにしています.