胴割れ耐性育種

下記のデータは当研究室の弘前市内での胴割れ発生率です.一般に市場に流通するためにセンサーを利用した選抜をして良質なお米を出荷します.そのため,出荷できないお米や潜在的な内部胴割れ耐性はその後の等級や,品質に影響を及ぼします.これまで10年以上かけて選抜してきた弘大ライケット1号は品種申請しましたが,それ以上の高度耐性系統,7T選抜などの追加品種登録を目指して研究をすすめています.

青森県の一等米比率が今年は特に落ちこんでいます.

品種別データも公表されています.

 

 

 

胴割れが高頻度で発生しています.上記の頻度にみられるように,通常年では0%であった胴割れが40−60%程度で生じています.S4は弘大ライケット1号ですが17%でした.

 

 

左がつがるロマン,右がS4(弘大ライケット1号)です.やはり,これまでの品種は胴割れしやすい傾向にあります.

これまで冷害に対して育種成果を求められ,高度の冷害耐性を有する品種育成がなされてきました.また,青森県の立地条件から出穂性の特性も感光性程度が強くない品種が必要です.そのため,西日本などの品種が直接導入できずに,品種改良による適応性付与が求められます.一方,急速な温暖化に対する備えができていなかったともいえます.いま,産業技術センターでは新たな品種としてはれわたりなど良食味,胴割れ耐性品種の育種が行われています.地元の国立大学の育種研究室としてもこれからの品種改良のための耐性遺伝機構の解析や選抜マーカーの開発をすすめていくことにしています.いまの3年生の卒論課題でもあります.本研究課題は(株)ライケットとの共同研究としても行っています.