イシカタ:イシカタも独特なカンキツです.地元に方に御協力いただいて,与論島を訪問して与論高校や町の遺伝資源探索をしました.マーマレードにしておいしいイシカタは独特な形態をしています(写真下).このカンキツと同じ形態のものが大宜味村などにシマカブチーとして栽培されています.そのDNAタイプを調査して,葉緑体ゲノムも核のDNAも同一であることを確認しました.これらは同じ遺伝資源が拡散して,それぞれの地域で利用されている例です.多型のないことから同じ個体を栄養繁殖で増殖したものであると考えられます.

与論ブルーで知られるきれいな島,与論島です.海はとてもきれいでウミガメの産卵でも知られているそうです.

  

講演 2015年

  • お題:与論島の海と柑橘にみる多様な文化

②講演者・

講演者:石川隆二(弘前大学農学生命科学部教授)

聴講者:平成27年1月16日与論高校,与論高校1−2年生39名

③イントロ

南西諸島においては,方言や文化の多様性,海-山-植物—動物の多様性、景観の多様性がみられる.これらのつながりが生活している住人にとってどのような意味があるのか,ここのファクターに因果関係はあるのかなどについて,議論をこころみた.皮切りはカンキツの多様性であるもののそれをとりまく背景や人の感覚について意見を交わした.

④講演要旨

作物の起源について紹介し,いかに南西諸島や与論でのカンキツ系に特殊な在来種が存在しているかについての基礎を紹介した.また,このような遺伝的な多様性が文化的多様性に大きく係わることを紹介した.

⑤総合討論(あるいは受講者の質問・反応)

島の暮らしには魅力的な面があり、それらを島特有の生物の多様性や文化が支えていることが理解できた。高校性の年齢で島に帰ってきたいという誇らしい地域の人間関係が何よりも魅力的であった。以下,対談における受講者の反応など

伝えられる知恵と伝わらぬ島ミカン

沖縄の主要農産業として,サトウキビ,ニガウリ,熱帯果実などがあるが,北部での主要な農産物はシークヮーサーである危ないよ地元での生食以外にも加工用として,ジュースや果汁を使った産業が成立している。本文にもふれたように果実の利用はおもろ草紙にみられるように非常に長い歴史がある。与論島は鹿児島県に属するものの地理的距離としては奥に最も近い。お互いが見える距離であり,時化で与論の船が奥に避難することもあった。そのためか,奥と同様に与論島においてもシークヮーサーが自生している。ただし,与論島ではシークヮーサーは商業的に栽培されてはいない。スーパーでは離島ではない鹿児島県内からのカンキツのみが販売されている。島内の調査では家毎にみられるといっていいくらいカンキツ系の樹をみる。しかも,小ミカンを指す方言名の “キンカン”,イラブ-,シークヮーサーの方言名“島ミカン”,在来種である六月ミカンの方言名“イシカタ”が民家の軒先に実をつけている。1月の対談時に訪れたときには,イシカタのみ実を付けていた。シークヮーサーは鳥についばまれ,残った実は台風で落とされでしまったのだろう。樹に残っている果皮には鳥のついばんだ後が残され,実の中には種子が2-3個残されているのみであった。民家でお話を伺うことのできたおばあさんからは自宅で食べる事があるとのことだった。しかし,対談で高校生に聞いたところ,これらのカンキツは一括して“みかん”としてしか認識されていなかった。

石川:みなさんのうちにはシークヮーサーの樹とかがあるでしょうか?

生徒たち:おじいさんちにはミカンがある。

石川:でも,この温州ミカンではないでしょう?

生徒A:緑色のならある。青い。

生徒B:そう,酸っぱい!

石川:たぶんそれがシークヮーサーだよ

みかんといっても,いろいろなタイプがあるよね。

石川:皆さんのおうちでは門松にはミカンのせている?

生徒C:竹と,しめ縄と,あと真ん中にみかん。

生徒D:オレンジのみかんをのせている。市販かな。

石川:それが温州ミカンですね。

温州ミカンがみかんの生産の6割で,その他のカンキツ栽培もある。残りの三割がグレープフルーツとか。シークヮーサーは0。2%くらいでしょうか。スーパーでシークヮーサーは食べたことありますか?

生徒A:食べたことないな。

生徒B:食べていない。

石川:沖縄ではお刺身にかけていますが,かけたことはありますか?

生徒A:ふつうにおしょうゆだよ

石川:モズクにはどうだろう?シークヮーサーを使ったりするのかな?

倉津:しないですね。普通は三杯酢です。

生徒E:南には甘いシークヮーサーあるの?

石川:実はシークヮーサーにも酸っぱいのから甘いのがあるよ。甘いのと酸っぱさがあるよ。リンゴの酸っぱさはりんごさんだけど,カンキツ系はクエン酸がすっぱさのもとですね。果実が甘くても酸っぱさも同時にあるんですね。この時期には甘くなりますね。

生徒E:みかんの英名がオレンジと思っていた

石川:unshuかな。マンダリンともいうよ。カンキツではシークヮーサー以外にイシカタというのが与論島にありますね。

生徒A:そこらへんにじみにあるよ。

石川:あれは6月ミカンといって日本の在来カンキツなのでCitrus rokugatuという名前まであるようですね。皮が厚くて美味しいのでマーマレードにしてみたいですね。

記憶に残る海の知恵—高校生にとって,島のいたるところにある島ミカン,キンカン,イラブー,イシカタはただのミカンであった。これら南西諸島の在来種の識別ができないものの,海の生物の知識は極めて豊富であった。美味しい味覚として,そして身近な遊び場の危険な生物に関して豊富な情報を持っている。この知識は家族総出の磯遊びに由来するようだ。この家族行事の印象は極めて強いものであった。

石川:正月も,与論はいつやるのかな?

生徒A:お祝いごとがあったら基本します。

生徒B:お酒が出た時点で,いつもやりますね。

石川:正月のときはそれに加えて,昆布とかの縁起物が出るんだね。

石川:モズクも有名だよね。例えば,モズクそばがあるよね。普段はたべたりするのかな?

生徒A:食べたことないよ。

石川:給食とかでは出たことある?

生徒E:うちの所では週2で出てたよ!

生徒B:モズクだけだったら給食ででるよ

石川:ほかに,正月に食べるもので「うちは食べてるけど,(他の)みんなの所では食べてない」ものもあるのかな。

生徒E:チャレンジでナマコは食べるよ。

生徒B:え?ナマコはふつうに食べることない?

生徒A:みんながみんな食べるわけでもないよ。みんながみているタイムラインにはのせないでほしいな(笑い)。

生徒B:正月じゃなくて,普通におとおさんがとってきて,煮て食べるんだけど,普通においしいよ!

石川:海のものが多いんだね。ナマコとか…。あと特殊なものはあるかな。

ふつうの魚もあるんだろうけど何種類ぐらいあるのかな?

生徒B:あとはウツボかな。

石川:ウツボ!

生徒B:あれはお肌にいいんだよ。つるつるだよ。

生徒A:ウナギかな。与論にいるよ。

石川:ウミヘビとかは食べる?

生徒E:あれは食べないよ,チャレンジャーだよ。

生徒B:見たことは有るけどね。普通にいるよ。

石川:どれが危ないの?

生徒A:しましまかな。

生他B:あれは普通に危ないよ。

生徒C:毒の量がハブの数倍かな。

生徒A:ウドノスにはたくさんいて危ないよ。みなあそこで泳いでいるけど。

生徒E:あ,ウドノスとかさ,掘ってたらあれ出てこん?「はまがめ」。

生徒A:はまがめ!!

生徒A:みためかめみたいだけど,方言でパマガミ。味はカニみたい。

石川:それはどう食べるの煮るの?

生徒A:揚げる。

生徒E:エビチリにして食べる。

生徒B:貝もあるよね,岩にくっついてるやつ。丸いやつ。

生徒A:マガイ?

生徒E:カタツムリみたいなやつ。

生徒C:とんがって丸いの。

石川:サザエとか,そういう感じじゃないのか。

生徒A:都会のサザエでないから,とげとげないんだよね。朝鮮サザエだから。いつもとっているのはちがうから普通のサザエ売っているとおかしく感じる。

石川:青森ならツブがあるけどね。カタツムリと言ったら,形はいているのかもしれないですね。

生徒A:小さいのもいるよね。サザエじゃなくて,小さいやつ。

生徒B:ティダラ?

生徒A:丸いやつ。

生徒B:あれは,好きだ。

生徒A:あと,いざり。

生徒E:夜,すごく(潮が)引くんですよ。

生徒A:夜,真夜中に一時,二時ごろに引いたり。

冬が夜で,夏は明け方,いや昼に引くんです。そのときに行くんです。

石川:そういうときって家族でいったりするのかな?

生徒たち:はい,行きます。

生徒E:タコだよね,やっぱ。

生徒たち:そうそう!

生徒E:逃げ切れないタコを取るのがいい。

生徒A:いざりならタコをとるのを食べるのが好き。

生徒B:そうそう,逃げ遅れたのは穴にいるからそれをとるの

生徒C:夜とかは魚が寝てるから,うごかないから,そこにへばりついてたりするのが楽しいです。

石川:そういうときって同級生とかいるのかな?

生徒A:そうそう,あっちそういう家庭だよなって思うときがあって。声が聞こえる。

みんなでとってくるけど,暗いので,となりから「おかあさん,とったよ」なんていって,生徒B:「あ,あっち収獲したんだって。やられたとおもう。」

生徒A:テスト期間にやるからな?テスト期間にひいたりするからな~。

生徒A:シャコ貝おいしいよね。

生徒B:ひらひらのところ,美味しいよね。

生徒E:わかるわかる!

生徒B:(教員がもってきた図鑑をみて)これ浜に上がってない?

生徒A:普通にカツオノエボシいるよね。

生徒E:うん,いるよ。この前,踏みそうやった。

生徒B:あれ危ないよね。東区にたくさんいる。あれはおいしいのわかる。

石川:そういえば,シャコ貝はお金として流通したんだよ。

生徒E:お金と思ったら食べられないな。

石川:魚だったらどうだろう。

生徒B:ミーバイはおいしいよね。

生徒A:オジサンの顔がすきだね。個人的に顔が。

生徒C:カワハギもおいしいよね。

石川:畑で採れるものはどうですか。コメは?

生徒A:うちではお米とるよ。

石川:でもここで作ってるのすごく少ないでしょ。

生徒A:水がでてないとね。

生徒B:もったいないよね。

島の文化—島独自の食べ物として長命草があり,家庭科などの校内授業の一環で学習しているようだ。その他にも島の炊き込みご飯である“みいまい”にまつわる具材の入れ方については母親から作り方を教わりながら,その意味について教わっている。そして,少しずつではあるが親の島社会の関わり方についても徐々に覚えていくようだ。そして,子供の強い感受性により,島で生きる女性の強さ,男親の共同体での社会生活のあり方を独自な観点でみていることがわかる。

石川:おばあちゃんちで食べているような自然の草などありますよね。長命草といいましたか,そういう葉っぱは日常的に食べていますか?

生徒A:家庭科の時間かな。

生徒E:家庭科で作ったけど,ひどかったもんな。短命草かと思ったよ。死ぬかと思った。

石川:家庭科で食べたの?どうやって食べていたんだろう。

生徒A:お茶にしてたべたよ。ひどかったんで,のどが「うー」となった。

生徒B:いちばんよかったのはアンダギーかな。

生徒C:桑はあったかな。ヨモギも食べたよ。

生徒A:ヨモギはモチにいれた食べるよ。

石川:関東では草餅にして食べるけどね。

生徒A:家庭科ではいろいろとやるよ。

石川:家でもちをつくって食べる風習はありますか?

生徒A:タピオカモチやったよ。

生徒B:でも味がすごかった!

石川:タピオカはどこから来たか知ってる?

生徒たち:外国?

石川:英名はマニオクっていう名前かな。キャッサバという作物の根からとったデンプンを丸めたものがタピオカだよ。

生徒E:タピオカは実じゃないんだ。粉からつくるの?ブドウみたいな実から丸いのがでてくるのかと思ってた。

石川:ヤマイモとか,自然の自然薯のようなものがあるよね。あのようなものが木の根の所にあって,それを使うんですよ。

生徒E:ヤマイモならあるよね。

生徒A:サトイモも作るよね。あれ,抜くのすごくつらいよね。

石川:それは(与論に)特殊なものなのかな?

生徒A:みいまい?とかかな。

生徒B:でもあれはさつまいもでしょう。餅米もいれてるよね。

生徒C:煮てつぶしてつくるよね。

生徒A:あの食感はにゅるにゅる?あまくて舌触りがざらざらで…。

生徒A:給食やお正月,お祝いのときに食べるよ。

石川:正月で食べるのはどのようなものかな?

生徒A:吸い物と普通のご飯を食べるよ。

生徒B:おせちは食べるよ。

生徒E:「みしじまい」かな。

石川:あれは昨日食べましたよ。

生徒E:何でも入っているからたきこみでしょう。とりあえず豚肉入ってるよね。

生徒たち:ほかには,にんじん,ごぼう,しいたけかな。

生徒B:あれは縁起がいいから,奇数の材料の数になっているよね。

生徒C:お葬式のときは偶数だよ。

石川:よく知っているね。

生徒A:聞いてもないのに親が言ってくるからおぼえているんです。

石川:ほかに正月に食べるものは有るかな?

生徒E:ひたすら刺身食べてる。

生徒B:あとはさきいか,ぴぬ?

生徒A:そうそう,さきいか(ぴぬ)とおつまみの昆布,塩

(注:昆布と塩麹をつけたもの)。

生徒E:あと,飲みまわす。

生徒B:そうそう,飲むときにだすよね。

石川:与論献奉のことかな?子供もその輪に加わるのかな?

生徒A:子供は飲まないの。

生徒B:大人だけ。

生徒C:正月の抱負をいうんだよね

生徒D:75歳のおばあさんもいっているよ。

石川:昨日,飲んでいたらとなりの人が教えてくれたんだよ。観光協会の人がきて,日本には3つの憲法があるっていってたよ。日本国憲法,少林寺拳法,それから与論献奉。

生徒A:あ,お疲れ様でした。

生徒B:あれは何回も回るんだよね。

生徒C:そうそう

生徒B:そういえば観光協会の人ってあんたのお父さんじゃない?

生徒E:ちがう,ちがうって,だって昨日帰ってこなかったもん。

生徒A:あ,それは一晩中飲んでたんじゃないの?

トートゥガナシで家を訪ねるー方言文化は身近な島文化であり,ご飯を食べるとき,人の家を訪ねる時に何気なく使う方言を快く受け入れているように思えた。これも方言文化を大人から子供に誇りを持って伝えているからであろうか。そして,何気なく使う方言を媒体とした人間関係は島で生きることの心地よさを感じさせるのであろう。

石川:やっぱり普段は海のものを多く食べるのかな。今日はミカンをとりに伺った家では,おばあちゃんの言っていることが時々わからなくなったりするんだけど。方言は?わかる

生徒A:少ししかわからない。

生徒B:茶花地区はイントネーションがおもしろい。

生徒A:地区ごとに違うよね。那間は難しいって言ってた。

生徒B:そう。那間は全然わからん。なにいってんのってかんじ。

石川:じゃあ小学校はいくつあるんだっけ?

生徒たち:3つです。

石川:じゃあその地区ごとにイントネーションは違ったりはするのかな?イントネーションで「ああ,あの地区の子だ」ってわかりますか?

生徒E:そこまででもない。なんとなく違うかなって感じ。

生徒B:城(ぐすく)と那間(なま)もちがうよね

生徒A:こっちとしては一緒。

生徒B:違うんだって!違うんだって!

生徒E:うちは関西弁やから,ほぼテンションでわからなあかん。

「あっちのテンションではたぶんこんなこといってんだろうな」って。

生徒A:あとあと聞いたらけなされてたんだなって気づくこともある。

いわれてもわからないときもあるかな。いわれてばかにされてもわからない。

生徒B:笑いながら言うからね。

小学校:なにか小学校とか,中学のとき方言のコトを勉強する機会はありましたか?

生徒B:菊さんが来たときとかに勉強したね。

生徒E:小学校の時はずっと。小学校のときって何かと方言じゃなかった?「わなや」とか。

生徒B:わかる!いただきますと,ごちそうさまと帰りの挨拶。

生徒E:校歌が方言だもんね。

石川:校歌が方言なんだ?

生徒E:なんかラップ調で入ってるんですよ。

石川:君たちは方言を使う機会ってあんまり無いの?おじいちゃんと話すときとか方言で話すと喜ばれたりとかするのかな。

生徒A:たべたとき「まさい」いっていたらすっごくよろこばれた。5歳くらいのとき「みったんまささんど」って言ったらすっごい喜ばれた。

石川:お店をでるときに何かいわれたけどそれが「まさい」だったのかな?

何か,御店を出るときに書ける言葉ってあるかな?

御店出るときに声かけられたんだけど,

生徒E:それ,トートゥガナシ。

生徒B:みんなトー“ト”っていうけど,2つめは“トゥ”だからね。トゥは英語の“To”だからね。

石川:「ありがとう」って意味なんだね。そんなときはなんていって返すのかな?

生徒A:ガンチガディですね。がんちがでぃ。「ディ」。

石川:いわれたらそういうの。社交的にはいうかな

生徒E:サ-ビターンはふつうにいうかな。「さ-びたーん」「はーいー」みたいな感じで。

店に入るときや家にはいるときに普通に「サ-ビターン」いうかな。失礼しますかなっていう意味だよ。

生徒A:驚いたときは,「わい」とか「ウバヤ」「アバヤ」とかいうね。

生徒B:「あばや」はいうよね。

生徒E:ワイタンやワイタンデでもいうかな。

生徒A:水がかかったら「アバヤ」。

生徒B:忘れものしたら,アッシェーかな。

石川:しまったっていう意味?

生徒たち:感情を込めたびっくりマークかな。

生徒A:にほん語ではいえないね。

生徒B:かわいそうなときもアッシェーっていうもんね

生徒E:くしゃみしたときもウンクスバラヤっていうよね。

生徒B:言うー!

生徒E:くしゃみ出たときのまじないかわかんないですけど,ずっととなえていますね。

魂が出るからかな,何回もいうね。

沖縄と与論をつなぐ言葉—同じ県内でありながら,島の言葉は鹿児島市内では意味が通じていない。沖縄方言とも近いわけではなく,島独特な方言があることを高校生は既に知っている。ただし,天気予報などの地理的な情報を含む場合は沖縄に非常に近いことはわかっている。彼らは島の地理をフェリーで移動する時間で体験している。

石川:その与論の方言と他の島と似ているところは有るのかな?

生徒A:与論孤立してたからかな。なんか前,一覧表の中で与論だけぶっつりと違った。沖縄とも違った。

生徒B:何かで聞いたけど与論だけ別なんだよね。

(一同,壁に貼ってある「方言マップ」に視線を移す。)

石川:方言マップかな。沖縄の,奥という地域で60年くらい前には,炭を売りに他の地区にでかけて,その時に買ったものを与論まで持ってきたりしていたようですね。

そういう交流をしてたっていうから少し方言が似ているのかなっていう気もするんだけど。

生徒E:沖縄の方言はなんかゆったりな気がする。

生徒A:沖縄には「さ〜」をつける感じがあるけど与論にはない。

石川:良くテレビでも見るよね。ほかの地域でも与論と似ている言葉を使うところってあるんですか?狩俣先生はご存知ですか?

狩俣先生:与論では「ハナ」を「パナ」とか言うじゃないですか。それは宮古島でも「パナ」という。

一同:へ~。

石川:「パナ」ってどういう意味なんですか?

狩俣:花のこと。今帰仁でもですね。奥も「パナ」ですね。沖縄にも多くの言葉があるので,調べたら与論にもあるかもね。それから花をパナ,バナっていうよね 与論をパナウル王国というようにも使いますね。パナって言うのは花のことで,ウルっていうのはサンゴ礁のコト。奥もそうですね。

生徒E:「サバ」が通じんちゃ。

生徒たち:そう!サバが通じない!

生徒E:一番つうじないのがサバ。

生徒B:鹿児島から通じない。

生徒A:履いているものをすべてサバっていうんですけど。

生徒E:だから,「サバとって」って新任の先生にいったらパニックおこすやん。

サバってなんよ~!って冷蔵庫の中を探しそう。

生徒A:与論好きな鹿児島のいとこが,サバっていうんだよって自慢してくれてた。みんなスリッパってしかいわないから。

石川:君たちの感情の中では沖縄と鹿児島のどちらに近いんだろう?

生徒E:テレビは鹿児島を見ますね。

(沖縄と与論ではどちらのTVをみますか?)

(天気予報はどちらを見る?)

生徒たち:それは沖縄!

石川:台風情報だって沖縄から来るよね。

与論では台風とのときに沖縄の天気予報をみる。それでも沖縄ではなくて沖縄の北の方をみないとあたらない。

生徒E:東京にいったときはあんなに騒ぐのにさ,与論に風速すごいの来てるのにほぼ無視だからね。

生徒A:そっち30m(風速)でしょ,こっち60mだから!みたいな。

生徒E:見た感じでもわかる。どう見てもあっち土砂降りだなみたいな。

生徒A:何で沖永良部はあって,与論の天気予報はないのかがわからない。

生徒B:時々消えてるもんね。かってに海に沈んでる。

生徒A:あと,映っていても点だったり,ちゃんとクジラの形してなかったり。

石川:君たちは修学旅行とか,行ったりするのが島外にでる公式行事的なものなのかな?

生徒E:あと,遠征ですね。だいたいは全部本土とか,沖縄とかですね。

石川:遠征だとか,スポーツ大会だとか,それはどこでやるんだろう。沖縄?鹿児島?

県大会とか。

生徒E:今年は県大会は鹿児島とかですね。

石川:沖縄にいったりするのは交流試合とかであったりする?

生徒A:沖縄がこっちに来たりする。

生徒E:高校の練習試合では外に行きますね。

生徒A:船ででかけてるのにね。20時間もかかるのにすぐ帰って来る。

石川:普通の船だったら,奥までいくのに一時間ぐらいで行けてしまうようですね。昔の人はそうして(そのルートを通って)来たんだろうね。

与論島の絆—島外に出たときの同郷の絆については親や兄弟の体験を通して知り,それが当たり前であると感じられる。島にいるときにも感じられる同郷の絆は子供の目からはどう見えるのだろうか。

石川:島外にいって,与論の人がわかるというけど,話してみないとわからないじゃないのかな。どこで与論の出身者っていうのがわかるのだろう?

生徒A:(親は)付き合った後に,与論だったの?ってわかる感じ。

生徒B:誰が何処に行ったのかわかっているから,この辺に言ったら会えるはずってわかる。

長田先生:すごい世界だな。

狩俣先生:郷友会というのがある。八重山郷友会とかですね。奄美が豪友会って言うのかな?与論の人が東京に言って,同じ出身の人に会ったりしたときに…。

マキさん:沖縄の人は,見た感じの雰囲気でわかったりするんですか?

狩俣先生:僕は顔を見たらわかりますね。表情とかね。全部(すぐに)わかるわけじゃないんですよ。立川にいって,デパートの前で立ってしゃべっている二人がいて,「たぶん沖縄の人じゃないかな~」と思ってさりげなく言って,ゆっくり歩いて行ってなまりで「あ,やっぱりな。」という感じ。

生徒A:見た感じ,そこの島という感じなんですね。

狩俣先生:宮古島の人は見てわかりますよ。

生徒B:茶花っぽいとかあるもんね。那間の人は黒いんだもんね。

石川:東北に沖縄の人が来たらすごく違うからわかるよね。学生の方でも。

石川:女の子なんか,一年生の時から見てて沖縄から来た子だなと思っていると,すごく周りに何人も男の子が一緒にいてね,もてていたね。ほかの人から見たら違うように感じるからだろうね。

生徒AB:フレンドリーだからね~。

生徒A:住む世界がまず違うからなにもかも。同じ共通語が通じるのに完全アウェーな感じがする。だからあまり鹿児島から出たくないな。

石川:男の子もそうだったけどね。顔つきも違うから,そういうところで自分に無いから,他のひとにとっては,「すごく違う人が来たんだなぁ」というように,いい意味でね。違う部分が良く見えるんだろうね。

生徒A:偏見だけど,関西の人はすごくフレンドリーな気がする。

マキさん:歌上手い人いるね。沖縄には。

長田:狩俣先生がおっしゃったように,与論出身者の会というものは与論にはあるんですか?

生徒A:あります。鹿児島の大学とか行ったりすると,そこで先輩たちがサークル作ったりして。

長田:それが与論会って言うんだ。

生徒B:あと関東支部の与論会とかもある。

倉津:お姉さんはなんか入ったりとかしてんの?なんか役員とかやりそうだよね。

生徒A:なんか,なんか,総務やってます。

倉津:そういうの好きそうだもんね。

生徒A:そういうのさせられる一家なんです。

倉津:「いや~」とか言いながら,生き生きしながらやってるからね。

生徒A:やりますよ。責任は最後まで果たします。

私は結構与論島の交流のとか行ってるんですよ。小学校の時も大牟田と与論島は昔すごい仲良かったから,そういう機会も言ったし,沖縄のこのまえの返還何周年のやつにも行ったんですけど,与論の人たちフレンドリーにしてました。

同じ与論出身って人が結構いたんですよ。

石川:絆が強いんだね~。

生徒A:そこで集まって,与論の人たちが来るって交流会でみんなすごい繋がってました。

石川:そしたらまたそこで献奉したりするんじゃないの?

倉津:まだ,アルコール早いかな。(?)

かりまた:ジュースで与論憲法やったらいいんじゃないの?

生徒A:ジュースじゃだめですよ。お酒じゃなかったら遊びになっちゃいます。

生徒B:正月の時とか,代わりにお茶を入れられるよね。

生徒A:親には酒で,子供には同じ器にお茶を入れるから,それを飲みます。

石川:やっぱり,そういうふうにまとめ役の人がいるからそういう絆って出来るんだろうけどね。

生徒A:でもそういうのが有るといいところも有るけど,悪いところも有って。

行かない人たちが,あまり仲良くなれないとかそうなっちゃから。

倉津:そういうのが好きな人は好きだけど,嫌いな人は嫌いそうだもんね。

生徒A:好きない人(?)以外は家に呼ばないみたいな感じだから。島特有だよね。こっちで仲良く,こっちで仲良く。シャイなんですよ,基本的に与論の人はシャイなんです。

倉津:結構オープンマインドだけど。

生徒B:べらべらしゃべってる人が言ってもね。

倉津:あなたはすごくオープンマインドだと思う。

生徒A:シャイですよね。これでもチキンです。

長田教授:あんまりシャイですよって大きな声でどんどん言ってもだれも信じないから。

石川:シャイな人はシャイって言わないから。

生徒B:こういう人をシャイって言うんだよ。

生徒A:なんか世与論の人は男性がシャイですよ。

生徒B:わかる!わかる!

生徒A:与論の人は男性がシャイなんですよ。だから,男性同士で飲み会をして固まる,みたいな。そして奥さんたちが,「ほんとうちの主人は!弱いのでよく集まるよね!」って。

石川:ほんとによく見てる!

南か北か,島をでるときー進学を考えている高校生だからだろうか,彼らはやがて島の外にでるのが普通であるように考えていた。しかし,将来を考えると島の絆の心地よさからか,やがては島に帰ってくることも考えているようだった。近所のおじいさんやおばあさんの心優しい接し方が島に帰るのが当たり前だと考えさせるのだろうか。s

石川:君たちは,高校でたら大学を考えたりするのかな?まだ早いか?

生徒A:そうです。その(進学を目指しているコースの)組です。

石川:琉球大学とか,南の人は,より南の方よりも,より南の方に行きたがる傾向があるって

生徒A:だって変わらないじゃないですか,生活が。暖かいし。台風来るし。

生徒E:そう!台風来ないとこ行きたい!

生徒A:台風弱いところがいい。

生徒B:雪見たいし!

生徒E:天気図で台風の目がわかるじゃない。

石川:うちにも沖縄から来た人がいるんだけど,何年か続けてきて,したらね「北に行きたかった。でも北海道は北過ぎるので手前でやめときました。」っていってたね。

生徒A:わかるわ。

石川:やはり(南の方は)似ているから,知ってるところよりは少し北のところがいいかな。

生徒E:沖縄の大学にいっても,アパートに帰ってきたらお母さんが合い鍵で家にいそう

石川:そういうことにもなりそうなくらい近い印だね。だから大学を目指すとしたら北の方の大学を目指すんだ。

生徒A:でも島の人の方が本土の人よりも独り立ちがはやいよね。

でも都会の人は家から行くじゃないですか。

石川:弘前大学の学生はどうなんだっただろうか?

内海:出身宮城なんで,僕も南に行きたいなと思っていました。東北なので。

だけど,まちがって来たちゃったって感でしょうか。

石川:棟朝さんはどうでしょう?

棟朝:あ,北海道出身です。

生徒たち:あ,北海道は寒そう。

生徒E:食べ物がおいしそう。メロン~とか。農産物がおいしそう。

石川:大学が終わったら,与論に帰ってきたいのかな。

生徒A:卒業生はやたら与論好みます。「与論帰りたい」って。

生徒E:すぐに休みに帰ってきてずっと与論にいる。

石川:本州に住んでいる人たちは,一週間ぐらい帰省して,そのあとすぐに帰ったりしてしまうけど,こっちの人は休みの期間をずっとこっちで過ごすんだ。

生徒E:ずっといる。「もう学校始まってるよ,(まだ)こっち~!」ってぐらい。

生徒B:部活に毎回参加するとか。いつまでいるの?みたいに。

石川:君たちは,与論島で他の県の人たちに自慢できる所って言ったら何がある?一番は。

生徒たち:海?海かな,やっぱり。

生徒E:与論ってば海だよね。

生徒B:海しかなくない?

生徒E:冬に与論来る意味が分からない。

生徒B:修学旅行生とかね!

生徒E:なんで今きたの!夏でしょ!みたいな。

石川:それは泳いだりするためにきたってことかな?

生徒A:泳いだり,貝をひろったり

生徒E:今,泳いだら寒いですよ。クリスマスイヴも泳いでるから,俺ら。シャワー冷たかった。

生徒A:でも夏も台風来るから修学旅行生も大変だよね。来るの。

生徒B:(台風で)閉じ込められるしね。

生徒A:このクラスはオープンキャンパスも台風でいけなくなりました。

生徒A:こっち旅行とかもタイミングだもんね。予定立てても,飛行機とか無かったら延期だし。

生徒B:修学旅行も船の中で一泊。

生徒A:台風で風がつよくて帰れなくなったり。

この上空で台風ができたからいけなくなったんだ

生徒E:体育祭,オープンキャンパス,文化祭,修学旅行,全部台風が来とるじゃん。

文化祭のときなんかここの上空で台風できたのにさ。

石川:でもあれだね,台風何かがあっても,この島に帰ってきたくなったりするいいところもあるんだね。

生徒A:でも最近与論も台風に強くなったよね。風が強くなって,風速40−50mまだ大丈夫,50−60ならなんか対策しようとかいって。

いろんな人から知恵をもらって対策しています。

石川:地域は変わるけど,青森県なんかだとすごく早く雪が積もっちゃって,弘前でも1m以上雪がつもるんですよ。

生徒E:雪はないね。俺,雪見たことないもん。

生徒A:送られたりする。ふわふわでなくて,堅いんだよね

生徒たち:そうそう

生徒E:全然嬉しくない。

生徒B:ふわふわじゃないもんね。がちがちになってて。

生徒E:雪だるまつくろうぜ~って箱開けたらガツン,みたいな。

石川:いい時期に行くとふわふわの雪があったりなんかしてね。

生徒A:雪は,いいなと思うけど寒そう

石川:では与論にこんないいところがあるということを聞いてお終いにしたいと思いますが,どうでしょう。

生徒E:酔っぱらいの扱いなら日本一かな。

生徒A:締めには良くない!

生徒E:それだったら東大生にも勝てる自信がある。酔っぱらいの扱いだったら

生徒A:自然,景色ですかね。遮る建物がないから,高台とかから海がみえる。

海が見えて,山が見えて…,いう感じが

生徒E:どっから見ても畑と海が見えるよね。「ざわわ,ざわわ」っていう感じだね。

長田先生:みなさんは,将来的には与論に戻ってきたいと思いますか?

生徒E:世界に羽ばたきたいかな~,どうかな~。

生徒A:地域の目があるから子育てにはいいかもしれない。そういう会話があるから,そのときには帰ってきたい。

⑥考察・論評

カンキツ系についての概念はあまり明瞭でなく,指摘されないならば単なる“みかん”という認識しかなかった.島の固有植物についての生物学的知識は学習してはいなかったが,カンキツの性質についての体験的な知識は有していた.一方,海の生物の知識はかなり深く,危険生物の生息場所や外観による識別などについて,さらに毒性の強度などについても深い知識を有していた.これは生存するために必要な知識であるとともに,住んでいるヒトが魅力を感じる体験を海で行うことができるからであった.磯拾いという行事のなかに家族内の深い連帯を感じ,生活圏としての「不便さ」がありつつも,豊かな海の自然環境について魅力を感じていた.そのため,外部に向かっても海の豊かさを発信したいとの感心が高かった.

 村の生活に魅力を感じている学生も多く,そのためか将来的に島に帰って子供を育てたいという希望が女性に多く見られた.これは都市部にない,密な人間関係や文化的な魅力にあるものだろう.この地域において働く場所(永続的な社会生活を可能にするシステム)を築くことができれば,豊かな生活を生み出す社会提言が可能になる.議論のなかにおいて,豊かな海での磯拾いを体験するツアー,在来カンキツの特徴を活かした換金性作物への転換なども1つの発想であることが提案された.

 

 

 

対談後の大学生との対談(弘前大学農学生命科学部の学生2名):島の暮らしには魅力的な面があり、それらを島特有の生物の多様性や文化が支えていることが理解できた。高校性の年齢で島に帰ってきたいという誇らしい地域の人間関係が何よりも魅力的であった。(地球研での対談集に掲載済み)

石川:与論にいってどうでした。一番印象に残っていることは?

学生:島を一度でていったとしても、将来的には戻ってきたいという話ですね

石川:高校性が子供を育てるのにいいなっていっていたね。

学生:高校生でそこまで考えるのはすごいです。わたしなら親がいるからとかしか考えないかな。

学生:やはり、子供の目線で考えられたのがそのことにつながるんだろうね。安心して、町で暮らせるから、自分の子供ももって思うんだろうね。

学生:カルタのくだりで、いっぱい方言を知っているのをすごいなって思いました。北海道ではならわないし、知らないから。石川:ありがとう、どういたしましてっていうときに、発音をよく知っていたよね。

学生:あのサイズの島で方言が違うのはすごいと思った。

石川:それはそのような風習を残しているんでしょうね。潮干狩りの話しはどうでした。

学生:夜中にいって、あのうちもきているんだなって、日常につながっているのがおもしろいですね。

石川:普通なら、家族と一緒に行動するのをいやがることもあるけど、一緒にいって楽しんでいるのがすごいよね。テスト前でなければいいなっていえるんだからね。

学生:そうですね。

石川:あと魚の名前をよく方言名で知っていたね。また、海の産物がすきなようだったようだね。

学生:そうでしたそうでした。

石川:町を歩いてどうでしたか。

学生:町の中で案内をずっとしてくれた人がいましたよね。どんだけ親切なんだって思っていました。

学生:あの方は、また近くのおばあさんの買い物を手伝ってあげてたね。それから荷物運びを手伝ったら、また、あのおばあさんが買ったミカンをくれたりして、申し訳なかったよね。

石川:町を案内してくれた方は、すごく物知りでしたね。どこの大きな木の下には子供の木があるとかを覚えていましたね。

学生:植物がいっぱいあるっている印象ですね。

学生:自宅の庭が森っぽいのがやばいよね。

石川:そうでしたね。自然に生えてくるのをまた育てたりしていましたし、潮風にあたらないように気をつけていたりしていましたね。

石川:ここは温暖な土地だから、たくさん生えるんでしょうね。そういえば子供は、温暖だから北に行きたいっていっていましたね。だから北にいる親戚の人が雪を送って、あげるんでしょうね。

学生:そうそういっていましたね。ふたを開けてみたら、もう雪じゃなくてかちかちになって大変だって。

石川:わたしも、静岡にいる義理の兄の子供があまり雪に触れられないので、家内が甥っ子に雪を送ってあげていましたからね。

石川:この話しを覚えていますか、おばあちゃんが小ミカンですっていってくれたうちのことです。あの実家を教えてくれたお父さんも、その子供さん銀行勤めをしていて、退職してからかえってきて農業をしているということでしたね。

石川:学生も似たことをいっていましたね。外の大学にいって先輩が休みのときにずっと与論にいるっていっていました。

石川:おしいものはどうですか。

学生:食べ物ではないんですが、カンキツの調査のときに識別するのに葉の匂いを嗅ぐといいと教えてくれましたよね。そのときにイシカタの匂いがよかったですね。

石川:最終的に、木の種類で葉から出る香りをかぎ分けることができましたか。

学生:うーんどうかな。

石川:ここではいくつものカンキツがありましたね。ユンヌ-オートー、イシカタ、島ミカン、この島でのシークヮーサーの呼び名であるキンカンがありましたね。シークヮーサーだけはある程度果実の見極めができるので、葉の香りもわかれば識別できるようになるからね。

学生:樹は識別できませんでした、いわれて、葉をかいだときにシークヮーサーとイシカタの匂いはかぎ分けることができました。

学生:私はできなかったかな。

石川:また、与論にきたいですか。

学生:高校生が自慢していた夏にぜひ、いきたいです。