脂肪酸が多いとどのように活用できるのでしょうか?

 

1つは,コメ油の搾油です.通常,胚や糊粉層からの搾油になります.2023年に得られて固定できた系統は胚乳中に脂肪酸が蓄積しています.

 

通常,1gに15mg程度ですが24mgも含有量がある系統(仮称hfa; high saturated fatty acids)ができました.油分との関係もあるため,リポキシゲナーゼ欠失DawDamを交雑して,CAPSでのDNA選抜を進めます.

LOX欠失が日本型陸稲に多いならラオスの陸稲からも探索可能でしょう(関連文献:伊勢ら2002)農研機構データはこちら.鈴木らによるCAPS選抜マーカー

 

 

 

 

変異前の系統  hfa

やや小さいですが,もとの系統がまっしぐらなどの青森県の主力品種に比較して大粒のため,まっしぐらなみの粒大になっています.

脂肪酸度(mg/g)hfa24.1
7T-S13.7
弘大ライケット1号16.1
まっしぐら16.6
みなゆたか15.2
つがるロマン15.8

 

 

 

千粒重(g)hfa22.2
7T-S25.5
まっしぐら23.5
つがるロマン23.2
みなゆたか24.3
弘大ライケット1号22.5

今年度から同系統の原因遺伝子とその細胞構造や細胞内の成分について調査を進めることにしています.