*遺伝子の突然変異は
欠失、挿入、逆位、重複などにより起こる
*染色体構造変異には。
異数体、倍数体
これらの変異を生じさせるものを変異原といい変異原の種類は
1)物理変異原
2)化学変異原
3)生物変異原
を含む
これらの変異原ではないものの,自然突然変異は紫外線や複製ミスなどの原因で自然界で一般的に生じる.この頻度を次世代シークエンサーにより計測した研究報告がある.ゲノムサイズが比較的小さいアラビドプシス,145Mbのゲノムサイズを最初の個体で調査し,30世代経ったあとの変異を再度全ゲノムを調査することで比較した(SCIENCE 2010).その結果,世代当たりに5.6-7.6Gbに1塩基の変異が生じたという.特にCCが連続するときにCがTに置換される頻度が高かったという.このような変異によりにより,下の写真のように野生イネの籾の下の穂との結合部分に落ち葉の原因である脱離層がなくなったという栽培化に道を開く変異が生じた.この変異がおよそ3000年程度の間に全体の集団に固定することが栽培化が確立したものとされている.
写真は籾の下にある穂の付け根部分です.
その部分を電子顕微鏡で拡大したものが下の写真です.
左が野生種,右が栽培種です.栽培種は穂からの軸を引きちぎって収穫するために穴が空いてしまっています.左の野生種は離層が形成されているためにクレーターみたいにみえます.
野生イネは赤米であるが、果皮色が白色になる変異を生じた.この変異も自然変異であり,14bpの欠失による.さらに,栽培過程において白米の栽培品種から赤米になったケースが2例報告されている.このケースではその14bp欠失のすぐ上流で1bp欠失したことによりフレームが戻ったためである.Brroks et al (2008) Theor Appl Genet 他.
このような変異を最初の農家が食べなかったことにより,今の私たちの食生活があることになる.
Thanks for the first farmer!!