ヒシは日本でも菱形などの名前の由来になった作物です.最も野生種が多く,それを採取している状態といえるでしょう.神埼市では栽培もしており,ヒシボウロなどの商品やヒシ焼酎なども生産されて特産化されています.これはTrapa japonicaです.日本では縄文時代から利用されていたと考えられ,三方五湖の博物館に展示がみられます.

 

 

中国ではそれよりも大型のヒシが栽培されています.下の写真は杭州において農家さんの採取しているものを撮影させていただいたものです.1つのため池で複数の種類が栽培さてています.蘇州周辺では多様なヒシが栽培され,角の形や色に多様性がみられます.市場にも一角にヒシを売っているところをみることができます.秋が一番の収穫期のようです.これらはT. bispinosaです.日本には福岡県大木町で栽培されています.水栗とかくくらい、美味しいものは栗を思わせる味です.この多様性評価のためDNAマーカーを開発して,野生種との遺伝的な関係を明らかにした論文を投稿しているところです.