絵本と絵画の鑑賞会+ワークショップ(12月15日) 参加受付中です!

※午前の部、午後の部ともに定員に達しましたので、申込を締め切らせて頂きます。たくさんのお申込をありがとうございます。

poco a poco アートのたまご 企画第一弾(「弘前市市民参加型まちづくり1%活用システム」対象事業です。)

「絵本と絵画の鑑賞会+ワークショップ」(12月15日 ヒロロ3階「多世代交流室1」)の参加受付が11月17日(日)12:00に始まります。

「ゆき」をテーマにしたおはなしと、いろいろな紙を切りはりしたコラージュによる挿絵の世界を楽しみます。コラージュの作品づくりに挑戦するワークショップもあります!ワークショップは保護者の方も参加できます。

 

おはなし会&鑑賞会のあとは、

 〇絵本を読んだり挿絵を見たり

 〇ワークショップに参加して作品づくりを楽しんだり

どちらの楽しみ方でもOKです!

 

・午前の部 10:00-12:00(対象:幼稚園・保育園および小学校低学年のお子さまと保護者の方)

・午後の部 13:30-16:00(対象:小学生全般と保護者の方)

※参加時間帯と対象年齢の組み合わせについてはご相談に応じますので、お気軽にお問合せください。

 

ワークショップの途中退場可能です。

参加無料です。

 

ぜひお気軽にご参加ください!

 

 

絵・文:クリス・ヴァン・オールズバーグ、訳:村上春樹『急行「北極号」』あすなろ書房

絵・文:クリス・ヴァン・オールズバーグ、訳:村上春樹『急行「北極号」』あすなろ書房

 

クリスマス・イブの夜中、少年はベッドのなかで、サンタのそりの鈴の音が聞こえてくるのをじっと待っていました。ところが、夜が更けて聞こえてきたのは、しゅうっという蒸気の音と金属のきしむ音だったのです。少年の家の前には汽車ととまっていました。それは、急行『北極号』でした。少年は車掌にひっぱりあげられて汽車に乗り込みます。

北極号が目指していたのは森と山を越えた世界のてっぺんにぽつりとある「北極点」でした。そこは大きな街で、たくさんの工場があります。すべてのクリスマスのおもちゃはこの工場で作られているのです。街のまん中にはこびとたちが集まっていました。なんとそこでは、クリスマスプレゼントの第一号をサンタが子どもたちのうちの一人に手渡すことになっていました。――この後、少年を待ち構えていたのはどんな出来事でしょうか。

 

壮大な雪の景色、クリスマスのイルミネーションが灯る北極点の街、そしてクリスマスの朝のツリーの下での出来事――クリスマス・イブの夜に少年の身に起きたスリリングでファンタジックな出来事がクリス・ヴァン・オールズバーグの繊細な筆によって展開されていきます。

 

子どものころクリスマスに抱いていた夢が詰まった一冊です。大人には聞こえない鈴の音のエピソードの余韻が止まない。

 

1986年 コルデコット賞受賞

 

 

作:ウンベルト・エーコ、絵:エウジェニオ・カルミ、訳:海都洋子『火星にいった3人の宇宙飛行士』六耀社

作:ウンベルト・エーコ、絵:エウジェニオ・カルミ、訳:海都洋子『火星にいった3人の宇宙飛行士』六耀社

 

 

 

むかしむかし、宇宙のまんなかに地球という星と火星という星がありました。

地球に住む人々は火星に行ってみたいと思っていました。でも遠すぎました。

しかし時が経つと、人々は火星に行くためのロケットを開発します。そしてとうとう宇宙飛行士になりたいという人たちが出てきました。

地球に人があふれ、毎日毎日増え続けたので、宇宙飛行士たちはほかの星を征服したいと思うようになります。そんななか、アメリカとロシアと中国の宇宙飛行士がそれぞれ火星へと向かうことになりました。彼らはそれぞれに別の言語をもち、お互いに「変なやつだ」と思っていました。

 

三人はほぼ同時に火星に着陸します。そこで三人が出会うことになるのは、見たこともない奇妙な姿の火星人でした。ーー

 

お互いに「変なやつだ」と思っていた三人の気もちの変化、そして火星人に対する気持ちの変化が、他者を理解することの困難さを、しかしながらそれがとても大切なことだということを、包み込むように伝えてきます。社会の仕組み、他者理解について考えさせる寓話。

 

挿絵は20世紀後半に活躍したイタリアの美術家エウジェニオ・カルミによるものです。

それぞれに異なる文脈で固有の意味を持っていたモチーフが、切り抜かれ、そしてこの絵本のページ上に並べられることで、新たな意味を獲得していくーーモダンアートにおけるコラージュ技法の本質が示されています。

とはいえ、難しいことは抜きにしても、それぞれのモチーフの配列や色彩の妙、少しコミカルな火星人の姿の意外性など、これらの挿絵には、多くの世代の読者の目を惹きつけてやまない魅力が満ちあふれています。

作:レオ=レオニ、訳:谷川俊太郎『うさぎをつくろう ほんものになったうさぎのはなし』好学社

作:レオ=レオニ、訳:谷川俊太郎『うさぎをつくろう ほんものになったうさぎのはなし』好学社

 

鉛筆が描いたうさぎとハサミが紙を切り抜いて作ったうさぎ。

出会った二匹はすぐに仲良くなります。そしてたちまちお腹がぺこぺこに。

するとそこに大きなにんじんが現われます。このにんじんには影があってーー

 

そもそも絵画って何でしょうか。リアルであることとどのような関係にあるのでしょうか。

絵画表現(representation)の根幹にかかわる問題が、単純かつ明瞭に、なにより分かりやすく問いかけられている秀逸な作品。

コラージュ制作に迷った時にはぜひ。

0歳から大人まで みんなのミニコンサート 2020年2月1日(土)14:15頃~ ヒロロ3階イベントスペース

2月13日(木)のプレイベントです。お時間あればぜひお立ち寄り下さい。

2020年2月1日(土)14:15頃から
ヒロロスクエア(ヒロロ3階) イベントスペース
観覧無料

演奏(電子ピアノ):関脩之介(弘前大学教育学部2年)

プログラム:ピアノで聴く世界の国歌
 ショパン編曲 ポーランド国歌(ドンブロフスキのマズルカ)
 バイエル編曲 ブラジル国歌
 リスト編曲 フランス国歌《ラ・マルセイエーズ》

弘前市市民参加型まちづくり1%システム採択事業です。

再話:エステル・ブライヤー/ジャニィ・ニコル、訳:おびかゆうこ、絵:こみねゆら『もみの木のねがい』福音館書店

再話:エステル・ブライヤー/ジャニィ・ニコル、訳:おびかゆうこ、絵:こみねゆら『もみの木のねがい』福音館書店

 

大きな森にたつ小さなもみの木は、自分の葉っぱが針みたいにちくちく尖っていることが悲しくて大粒の涙をこぼします。そこに妖精が現れて、もみの木の願いを聞き出します。「わたしがねがいをかなえてあげるわ!」と言うと、妖精ははねをふるわせながら、「フルフル、パパンッ!」と手をたたきました。するともみの木の葉っぱはみるみるうちにやわらかくなって・・・。

 

もみの木は妖精の力で何度かその葉っぱを変えていくのですが、そのたびに、葉っぱは食べらてしまったり、摘みとられてしまったり。そうしてもみの木は、ちくちくする自分の葉っぱがどんなによいものだったかということに気づくのでした。そんなもみの木に、妖精は最後の魔法をかけて、その姿をもとに戻します。

 

クリスマスが近づくなか、ちくちくとがった固い葉っぱに覆われたもみの木は、その後――

 

こみねゆらの繊細でやさしい挿絵が、やわらかく暖かい読後感をもらします。

文:パトリシア・トート、絵:ジャーヴィス、訳:なかがわちひろ『クリスマスツリーをかざろう』BL出版

文:パトリシア・トート、絵:ジャーヴィス、訳:なかがわちひろ『クリスマスツリーをかざろう』BL出版

 

本物のもみの木をクリスマスツリーにして飾る習慣のある地域では、もみの木選びが最初の作業となります。

 

家族でもみの木市に出かけて、ツリーを選んで、親しい友人とともに飾りつけをしていく楽しさが、色鮮やかな挿絵で描かれていきます。飾りつけが終わった後のページを開いた時に、とつぜん目の前に現れるあかりの灯された大きなツリーの美しさには、目を見張る驚きが隠されています!

 

ジャーヴィスの筆によるイルミネーションきらめく明るい街の雪景色がクリスマスシーズンの明るい気分を盛り立てます。

作:tupera tupera『さんかくサンタ』絵本館

作:tupera tupera『さんかくサンタ』絵本館

 

いろいろな紙をシンプルな形に切って、並べて、組み合わせてみると――

「さんかくサンタ」のクリスマスプレゼントに、キラキラと飾られた素敵なクリスマスツリー

 

クリスマス前のワクワクしてくる高揚感が、明るい色彩とシンプルな形のうちに満ち満ちています。絵具やクレヨンで色づけられた紙の表情も楽しい。

単純な形のもつ多様な造形表現の可能性に改めて気づかされる、おしゃれな絵本です。

作・絵:菊地清『サンタのおまじない』冨山房

作・絵:菊地清『サンタのおまじない』冨山房

 

 

クリスマスイブにけんちゃんがもらったのは、なんと箱に詰められた野菜でした!

「ぼくのきらいなやさいばっかりだ」とがっかりするけんちゃんでしたが、箱の中に入った手紙をみつけます。そこには、ひとつずつ手にとって、「いち にい サンタ!」のおまじないを言ってと書いてありました。

 

「おもしろそう」と思ったけんちゃんが、苦手なピーマンを手にとって「いち にい サンタ!」のおもじないをとなえると・・・ピーマンがクリスマスツリーに大変身!!!

 

クリスマスの楽しい気分が素直に伝わってきます。

切り絵の真髄を伝える絵本です。

文:石井睦美、絵:せなけいこ、原作:ハンス・クリスチャン・アンデルセン『もみの木』株式会社KADOKAWA

文:石井睦美、絵:せなけいこ、原作:ハンス・クリスチャン・アンデルセン『もみの木』株式会社KADOKAWA

 

 

はやく大きくなりたかった「もみの木」は、次々ときりたおされては持って行かれる仲間のもみの木たちがうらやましくてたまりません。もう大分大きくなった頃、「もみの木」は仲間たちの行方をすずめに尋ねます。するとすずめは、部屋の中で金のリンゴやおもちゃやろうそくで飾られているもみの木の様子を教えてくれました。それを聞いた「もみの木」は、広い森のなかにいる幸せを説いて聞かせるおひさまの言うことも耳に入らず、自分にもそんなことが起きないかなぁ、とうらやましがります。

 

その年の冬、「もみの木」はついに切られることになりました。

そうして、りっぱなクリスマスツリーになった「もみの木」ですが・・・。

 

「もみの木」の立場からとらえた本当の幸せとは何か――クリスマスの賑わいをよそに、他者の存在について問いかける、重厚な物語です。

 

せなけいこのあたたかな色調の切り絵と紙のやわらかな質感が、切なくもやさしい余韻を伝えます。