OSごとのアクセス傾向

本Webサイト「分析室の屋根裏」では,Slimstat Analyticsプラグインを使ってアクセス解析を行っております.各記事/ページへのアクセスログや来訪者の閲覧環境などを把握できるものです.本記事は,そのアクセス解析結果を使って,来訪者のOSによってアクセスの傾向がどのように変わるのかを眺めてみましょう,というだけのものです.

頑張ればデータをいくらでも掘り出すことができそうですが,ここでは半年分ということで,2022年の3月1日から8月31日まで(日本時間)のアクセスを解析対象とします.ちなみに本Webサイトは平均すると1日あたりおよそ200PVのアクセスをいただいております.

1. Windows10

おそらくWindows11も含んでいると思われますが,このカテゴリで総アクセス数のほぼ半数を占めています.アクセス数の比率が 5.0 % 以上の記事/ページをピックアップします.

SharePointカレンダーで分析装置の使用予約を管理する 20.1 %
XRDにおけるX線の侵入深さ 8.8 %
Windows10 で「セキュリティの質問」を回避する 8.7 %
Windowsのユーザフォルダをシステムと別のドライブにする 8.3 %
Windowsに新たな味方がやってきた、その名は Win+v 7.8 %
指数関数でフィッティングしても残差平方和が最小にならない(前編) 6.5 %

Weblog「屋根裏の裏側」ではWindowsについての小技を取り上げた記事がいくつかありますが,他のOSに比べてそれらの記事へのアクセスが多くなっている,というある意味で当然の結果が得られました.SharePointの記事がダントツでトップなのも納得がいきますね.

2. MacOS X

こちらは全体の 6 % 程度になりますので,偏りが見られるかもしれません.

Zoteroを導入する 13.6 %
J-STAGEの論文をZoteroに取り込む 10.7 %
SharePointカレンダーで分析装置の使用予約を管理する 8.0 %
指数関数でフィッティングしても残差平方和が最小にならない(前編) 7.3 %

Windowsの時とは様相が一気に変わり,Windowsの小技系の記事はことごとくランク外となりました(SharePointの記事は入っていますが).そして2つしかないZotero関連の記事が上位2つを占めています.本Webサイトが想定する主要な来訪者層は「学生」と「同業者」なのですが,同業者(もしくは研究者?)によるアクセス傾向がこのMacOS Xというフィルタを通して見えているような気がします.

3. iOS

言わずと知れた,iPhoneに搭載されているOSです.アクセス全体に対する比率は20%弱と言ったところです.いまはiPadにはiPadOSという別のOSが搭載されているそうですが,Slimstatでは区別していないように見えます(単にiPadからのアクセスが皆無という可能性もありますが).

実験レポートをホッチキスで留める 15.4 %
ニュートンリング 9.7 %
Windowsに新たな味方がやってきた、その名は Win+v 9.1 %
SharePointカレンダーで分析装置の使用予約を管理する 7.8 %
Windows10 で「セキュリティの質問」を回避する 6.3 %
数値の科学的表記 6.2 %
XRDにおけるX線の侵入深さ 5.1 %

「ホッチキス」「ニュートンリング」「科学的表記」などの学生実験系のコンテンツが上位に入っています.MacOS Xとは逆に,こちらは学生の閲覧傾向が反映されたランキングになっているように見受けられます.大学の授業期間とそうでない期間でアクセス数が大きく変わるのもこれらのコンテンツの特徴です.

4. Android

最後はAndroidです.アクセス数はiOSの半分以下,MacOS Xよりちょっと多いくらいです.iOSに比べてこの程度のシェアなんですかね…

Windowsに新たな味方がやってきた、その名は Win+v 9.9 %
Windows10 で「セキュリティの質問」を回避する 9.7 %
実験レポートをホッチキスで留める 9.6 %
SharePointカレンダーで分析装置の使用予約を管理する 8.2 %
Windowsのユーザフォルダをシステムと別のドライブにする 7.5 %

アクセス数が多くない割には,これといった特徴を見出せません.iOSとWindowsの中間と考えていいのでしょうか.

感想

ということで,OSごとのアクセス傾向を見てきました.事前の予想以上に来訪者層とOSの関係が透けて見えて面白かったですね.各OSごとのアクセス数トップ2が見事にバラバラになるのも,想定の斜め上を行く結果でした.

一般的なSEOではアクセスを稼げるようなコンテンツを模索するためにこのような解析を行うのかもしれませんが,本Webサイトは非営利ですので,ごく一部の人にしか役に立たないようなニッチなコンテンツも大事にしていきたいという思いを新たにしました.

(以下余談)本記事をよく読むと,上記4OS以外のアクセスが2割ほどあることに気が付くかもしれません.そのうちの一部は過去のWindowsやLinuxなどで,あとは「不明」という扱いになっています.「不明」となっているものの大部分はBotによるアクセスだと考えて差し支えなさそうです.