全国の技術職員はどうやってWordファイルからPDFファイルを生成するのか

先日、令和3年度 機器・分析技術研究会 in 山口宇部(リンク先はおそらく時限公開)が開催されました。国立大学法人等(ちゃんと書くと、文部科学省管轄の大学共同利用機関法人、国立大学法人、及び独立行政法人国立高等専門学校機構)において「機器・分析技術」を用いる業務に携わる技術系職員が情報交換を行う場、と考えていただくといいと思います。その研究会のオンライン発表(オフラインの研究会において口頭発表やポスター発表で行われるようなもの)の発表者が、予稿のPDFファイルをどうやって生成したのかを調べてみました。
調査方法ですか?35個のPDFファイルのプロパティを1つずつ見ていくだけの簡単なお仕事です。

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指数関数でフィッティングしても残差平方和が最小にならない(後編)

汎用的な表計算ソフトで2つの量(あるいは数)の関係を指数関数でフィッティングしても、それが残差平方和を最小にするものにならない、というケースを前編の記事で見ました。
後編では、どうしてそういうことが起こるのか、そしてその現象についてどう考えるべきなのか、という話をしていきます。
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指数関数でフィッティングしても残差平方和が最小にならない(前編)

2つの量(あるいは数)の関係を2次元平面にプロットしてそれを何らかの関数でフィッティングする、ということはある種の学問や現場ではよく行われます。そして与えられた関数の形に対して最もよくフィットするパラメータを求める方法として、最小二乗法(Least Squares Method)が非常によく使われます(他の方法を使おうものなら「それには何か意図があるのですか?」と問い詰められるレベルで標準的な方法だと思います)。最小二乗法とは、文字通りに残差の二乗の和(残差平方和)が最小になるようなパラメータを求める、というものです。

与えられたデータを簡単な形の関数でフィッティングする機能は、汎用の表計算ソフトにも当然に備わっています。深く考えずに「このソフトの出力結果は最小二乗法で求めたものでしょ」と思い込んでしまいがちですが、例えば指数関数でフィッティングすると、ソフトの出力結果は一般に残差平方和を最小にするものにはなりません。

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デジタルカメラで撮影した動画をavidemuxでプチ編集する

LANケーブルの記事では,動画を載せてみました.その動画は,もともとコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)で撮影した動画をavidemuxでプチ編集したものでした.その編集手順をここに記録しておきます.(こういう作業は,久しぶりにやろうとすると思いのほか手こずったりするものです.)

一口に動画編集と言っても,その内容はピンからキリまであります.ここでは極めて簡易な編集だけを行っているという意味で,プチ編集という言葉を使っています.

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ばね振り子の振動をフーリエ解析してみた

実験題目「ばね振り子の振動」では,振動の大きさ(実は変位の微分,すなわち速度に相当する)をデジタルオシロスコープで記録しますが,そのデータをUSBメモリを介してエクスポートすることができます.以前紹介したLibreOffice Calc でのフーリエ解析の例として(そしてLibreOffice 6.3 のリリース記念として),そのデータを解析してみました.

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