実験レポートをホッチキスで留める

実験レポートを紙媒体で提出する場合,バラバラになってしまわないようにホッチキスで留める必要があります.あれ,どこをどうやって留めればいいのでしょうか?

実験レポートは(実験以外のレポートも同様だと思いますが)A4版(縦長)のレポート用紙に横書きする,というのを大前提として考えます.また,ホッチキスを使うというのも,以下の事情から一般的なルールとしてシェアされていると考えていいと思います.

  • レポート用紙の上辺がのり付けされているからと言って,それを利用するのはよくない(はがれやすいのでバラバラになってしまうおそれがある).
  • 同様に,いわゆる針無しホッチキスも使うべきではない(プライベートな文書のみに使うものだと考えるのがよい).

問題は,ホッチキス(の針)をどこに打つかです.諸々の実験テキストを見てみると,それについても指示しているものが多くあります.

  • 左上をホチキスで留める(弘前大学理工学部電子情報工学科[1])
  • 左上端をホッチキスでとめて提出する(名古屋工業大学[2])
  • レポートは天2箇所をステープラで留め、(東京理科大学[3])
  • レポート用紙はA4の横書き、上綴じとする(電気通信大学[4])
  • レポートの左側2ヶ所をホッチキス等で綴じる(工学院大学[5])

流派は,上,左上,左の3つが主流でしょうか.さすがに下とか右はありません(右上を留めて提出しようとする学生をたまに見かけますが).

今回の調査からは,ホッチキスでとめる位置には統一的なルールはなく,レポートを受け取る側の都合として設定されている,ということが理解できます.「〇〇をとめるのが世界の常識だ!」などとのたまうオトナがいたとしたら,その人物と積極的に関わるべきか否かを再考する機会と捉えるのがいいかもしれません.

こんな記事を公開するのが,多くの大学の授業がオンライン形式で行われ,レポート提出も電子ファイルで行われているであろうこのタイミングになってしまったのは残念でした.

参照文献

  1. 弘前大学理工学部電子情報工学科「電子情報工学実験Iの手引き」,弘前大学出版会
  2. 名古屋工業大学物理学教室「第8版 物理学実験」,学術図書
  3. 東京理科大学基礎工学部教養「基礎工学実験」,学術図書
  4. 電気通信大学共通教育部自然科学部会(物理)「基礎科学実験A(物理学実験)平成30年(2018年)版」
  5. 工学院大学教育推進機構「物理学実験」,学術図書