ハッブルパラメータ
特に,
また,
となることを示す。
膨張宇宙をあらわす FLRW 計量は,時間のみの関数であるスケール因子
宇宙空間を満たす物質が物質密度
ここで
ハッブルパラメータ
近接した2点間の空間的距離を
ハッブル・ルメートルの法則
宇宙の膨張率をあらわす
(ハッブル「定数」とも呼ばれるだろうが,時間に依存しない「定数」というよりは,時間に依存する関数の現在時刻での値ということだからハッブル「パラメータ」と呼ぶことにする。)
密度パラメータ
フリードマン方程式
を現在の時刻
である。ここで,
現在の宇宙膨張がダストの物質密度のみによってドライブされているならば(
現在の物質密度
この
また,宇宙定数を完全流体とみなしたときのエネルギー密度
これらのパラメータをあらためて
減速パラメータ
ちなみに,ハッブルパラメータが
の式を
ということで,本稿では
宇宙論パラメータで書いたフリードマン方程式
したがって,任意時刻
宇宙年齢
ハッブル・ルメートルの法則から
フリードマン方程式から宇宙年齢
変数分離形の微分方程式を解くことになって,
ここで
とおけば,
の場合
以下のような変数変換をすると…
最後の積分は,ここで示しておきました。
あらためて積分を実行した結果を書くと
ここで,
特に,
以下の計算からわかるように,
被積分関数
すなわち の場合
以下のような変数変換をすると…
あらためて積分を実行した結果を書くと
ここで,
特に,
以下の計算からわかるように,
被積分関数
なお,Maxima ではなかなかきれいにしてくれなかったので,以下の公式を使って人力で整えた。
いったん,
結局,Maxima だけじゃあダメで人力で整える必要があるということでした。
宇宙年齢の密度パラメータ依存性のグラフ
Maxima-Jupyter での計算例
宇宙年齢
Maxima の表記の都合上,
f(x, Omega, Omega1):= sqrt(x)/sqrt(Omega + (1 - Omega-Omega1)*x+Omega1*x**3);
の場合
/* 念のため,assume() 等での設定を全て忘れさせる。*/
forget(facts())$
assume(Omega > 1)$
'integrate(f(x, Omega, 0), x, 0, 1) =
ans: integrate(f(x, Omega, 0), x, 0, 1);
factor(ans);
/* 念のため,assume() 等での設定を全て忘れさせる。*/
forget(facts())$
assume(Omega > 0)$
assume(Omega < 1)$
'integrate(f(x, Omega, 0), x, 0, 1) =
integrate(f(x, Omega, 0), x, 0, 1);
integrate(f(x, 1, 0), x, 0, 1);
一見,分母がゼロになって怖そうだけど,ちゃんと
limit(ans, Omega, 1);
すなわち の場合
/* 念のため,assume() 等での設定を全て忘れさせる。*/
forget(facts())$
assume(Omega > 1)$
'integrate(f(x, Omega, 1-Omega), x, 0, 1) =
ans: integrate(f(x, Omega, 1-Omega), x, 0, 1);
factor(ans);
/* 念のため,assume() 等での設定を全て忘れさせる。*/
forget(facts())$
assume(Omega > 0)$
assume(Omega < 1)$
'integrate(f(x, Omega, 1-Omega), x, 0, 1) =
integrate(f(x, Omega, 1-Omega), x, 0, 1);
宇宙年齢の密度パラメータ依存性
被積分関数
diff(f(x, Omega, Omega1), Omega);
従って,
ちなみに,
tlong: integrate(f(x, 0, 0), x, 0, 1);
つまり,
被積分関数
diff(f(x, Omega, Omega1), Omega1);
従って,