グラフからわかるように,角径距離 $d_A(z)$ は極大値を持っているようだ。$d_A(z)$ が極大となる $z$ を求めてみる。
グラフからわかるように,角径距離 $d_A(z)$ は極大値を持っているようだ。$d_A(z)$ が極大となる $z$ を求めてみる。
$\Omega_{\Lambda} = 0$ の場合の角径距離
$H_0$ を省略して…
dA(z, Omega):= 2/(Omega**2*(1+z)**2) *
(2-Omega+ Omega*z -(2-Omega)*sqrt(1+Omega*z));
$\Omega_{\rm m} = 1$ の場合の $d_A(z)$ が極大となる赤方偏移
dA(z, 1);
ddA: diff(dA(z, 1), z), ratsimp;
solve(ddA = 0, z);
$\Omega_{\rm m} = 0.1$ の場合には数値的に求める
$\Omega_{\Lambda} = 0$ の場合であっても,$d_A(z)$ が極大となる $z$ は3次方程式を解いて求める必要がある。そこで,解の公式から厳密解を求めるよりも,以下のように数値解を求めてみることにする。
ddA: diff(dA(z, 1/10), z), ratsimp;
/* 角径距離のグラフから極大は 2 から 5 までの間にありそう */
find_root(ddA = 0, z, 2, 5);
3次方程式を解く例
$\Omega_{\Lambda} = 0$ の場合,$d_A(z)$ が極大となる $z$ を3次方程式を解いて求めてみる。
ddA: diff(dA(z, Omega), z), ratsimp;
/* 分子がゼロになればいいのだから... */
tmp: num(ddA);
/* ルートの項を二乗して 3次方程式に */
eq: (tmp - (-(3*Omega**2-6*Omega)*z+ Omega**2 - 6*Omega + 8))**2
- (-(3*Omega**2-6*Omega)*z+ Omega**2 - 6*Omega + 8)**2 = 0, ratsimp;
sols: solve(eq, z)$
sols[3], ratsimp;
ev(sols[3], Omega=1);
ev(sols[3], Omega=0.1);
$\Omega_{\rm m} + \Omega_{\Lambda} = 1$ の場合の角径距離
$H_0$ を省略して…
\begin{eqnarray}
d_A &=& \frac{1}{1+z} \int_0^z \frac{dz}{\sqrt{(1-\Omega_{\rm m}) + \Omega_{\rm m} (1+z)^3} }
\end{eqnarray}
f(z, Omega):= 1/(sqrt((1-Omega)+Omega*(1+z)**3));
rombergtol: 1E-12$
/* dA の微分 */
ddA(z, Omega):= - 1/(1+z)**2 * romberg(f(x, Omega), x, 0, z) +
1/(1+z) * f(z, Omega);
$\Omega_{\rm m} = 0.1$ の場合に数値的に求める
/* 角径距離のグラフから極大は 1 から 3 までの間にありそう */
find_root(ddA(z, 1/10) = 0, z, 1, 3);
Planck 2018 results $\Omega_{\rm m} = 0.315$ の場合
Wikipedia 英語版の Angular diameter distance によると,$\Lambda \mbox{CDM}$ モデルでは $z$ が約 $1.5$ ぐらいのところで $d_A(z)$ の極大があるような記述がある。調べてみると,以下のように $z = 1.59$ あたりが極大値を与えることがわかる。
find_root(ddA(z, 315/1000) = 0, z, 1, 5);