鉛筆が描いたうさぎとハサミが紙を切り抜いて作ったうさぎ。
出会った二匹はすぐに仲良くなります。そしてたちまちお腹がぺこぺこに。
するとそこに大きなにんじんが現われます。このにんじんには影があってーー
そもそも絵画って何でしょうか。リアルであることとどのような関係にあるのでしょうか。
絵画表現(representation)の根幹にかかわる問題が、単純かつ明瞭に、なにより分かりやすく問いかけられている秀逸な作品。
コラージュ制作に迷った時にはぜひ。
鉛筆が描いたうさぎとハサミが紙を切り抜いて作ったうさぎ。
出会った二匹はすぐに仲良くなります。そしてたちまちお腹がぺこぺこに。
するとそこに大きなにんじんが現われます。このにんじんには影があってーー
そもそも絵画って何でしょうか。リアルであることとどのような関係にあるのでしょうか。
絵画表現(representation)の根幹にかかわる問題が、単純かつ明瞭に、なにより分かりやすく問いかけられている秀逸な作品。
コラージュ制作に迷った時にはぜひ。
2月13日(木)のプレイベントです。お時間あればぜひお立ち寄り下さい。
2020年2月1日(土)14:15頃から
ヒロロスクエア(ヒロロ3階) イベントスペース
観覧無料
演奏(電子ピアノ):関脩之介(弘前大学教育学部2年)
プログラム:ピアノで聴く世界の国歌
ショパン編曲 ポーランド国歌(ドンブロフスキのマズルカ)
バイエル編曲 ブラジル国歌
リスト編曲 フランス国歌《ラ・マルセイエーズ》
弘前市市民参加型まちづくり1%システム採択事業です。
大きな森にたつ小さなもみの木は、自分の葉っぱが針みたいにちくちく尖っていることが悲しくて大粒の涙をこぼします。そこに妖精が現れて、もみの木の願いを聞き出します。「わたしがねがいをかなえてあげるわ!」と言うと、妖精ははねをふるわせながら、「フルフル、パパンッ!」と手をたたきました。するともみの木の葉っぱはみるみるうちにやわらかくなって・・・。
もみの木は妖精の力で何度かその葉っぱを変えていくのですが、そのたびに、葉っぱは食べらてしまったり、摘みとられてしまったり。そうしてもみの木は、ちくちくする自分の葉っぱがどんなによいものだったかということに気づくのでした。そんなもみの木に、妖精は最後の魔法をかけて、その姿をもとに戻します。
クリスマスが近づくなか、ちくちくとがった固い葉っぱに覆われたもみの木は、その後――
こみねゆらの繊細でやさしい挿絵が、やわらかく暖かい読後感をもらします。
本物のもみの木をクリスマスツリーにして飾る習慣のある地域では、もみの木選びが最初の作業となります。
家族でもみの木市に出かけて、ツリーを選んで、親しい友人とともに飾りつけをしていく楽しさが、色鮮やかな挿絵で描かれていきます。飾りつけが終わった後のページを開いた時に、とつぜん目の前に現れるあかりの灯された大きなツリーの美しさには、目を見張る驚きが隠されています!
ジャーヴィスの筆によるイルミネーションきらめく明るい街の雪景色がクリスマスシーズンの明るい気分を盛り立てます。
いろいろな紙をシンプルな形に切って、並べて、組み合わせてみると――
「さんかくサンタ」のクリスマスプレゼントに、キラキラと飾られた素敵なクリスマスツリー
クリスマス前のワクワクしてくる高揚感が、明るい色彩とシンプルな形のうちに満ち満ちています。絵具やクレヨンで色づけられた紙の表情も楽しい。
単純な形のもつ多様な造形表現の可能性に改めて気づかされる、おしゃれな絵本です。
クリスマスイブにけんちゃんがもらったのは、なんと箱に詰められた野菜でした!
「ぼくのきらいなやさいばっかりだ」とがっかりするけんちゃんでしたが、箱の中に入った手紙をみつけます。そこには、ひとつずつ手にとって、「いち にい サンタ!」のおまじないを言ってと書いてありました。
「おもしろそう」と思ったけんちゃんが、苦手なピーマンを手にとって「いち にい サンタ!」のおもじないをとなえると・・・ピーマンがクリスマスツリーに大変身!!!
クリスマスの楽しい気分が素直に伝わってきます。
切り絵の真髄を伝える絵本です。
はやく大きくなりたかった「もみの木」は、次々ときりたおされては持って行かれる仲間のもみの木たちがうらやましくてたまりません。もう大分大きくなった頃、「もみの木」は仲間たちの行方をすずめに尋ねます。するとすずめは、部屋の中で金のリンゴやおもちゃやろうそくで飾られているもみの木の様子を教えてくれました。それを聞いた「もみの木」は、広い森のなかにいる幸せを説いて聞かせるおひさまの言うことも耳に入らず、自分にもそんなことが起きないかなぁ、とうらやましがります。
その年の冬、「もみの木」はついに切られることになりました。
そうして、りっぱなクリスマスツリーになった「もみの木」ですが・・・。
「もみの木」の立場からとらえた本当の幸せとは何か――クリスマスの賑わいをよそに、他者の存在について問いかける、重厚な物語です。
せなけいこのあたたかな色調の切り絵と紙のやわらかな質感が、切なくもやさしい余韻を伝えます。
遠いフィンランドのお話です。
クリスマスの前の晩、トナカイのひく二つのそりが雪原を走っていきます。
そりにはサーミ人の家族が乗っていました。きれいでしずかな夜でした。
――そんな彼らをオオカミの群れが追いかけてきました。
急いで逃げていくなか、母親の腕に抱かれていた女の子の赤ちゃんが雪の上に放り出されてしまいます。オオカミたちが赤ちゃんを囲みます。ところが、赤ちゃんに見つめられたオオカミたちは、何もしようとはせず、ふたたびトナカイのひくそりを追いかけていくのでした。
その後赤ちゃんは通りかかったフィンランド人の農夫に拾われます。農夫の家族が赤ちゃんを教会に連れて行くと、ぼくしさんはこの子に「星のひとみ」という名前をつけました。
実際、この子のひとみには不思議な力があったのです。――
「おばけシリーズ」や「めがねうさぎシリーズ」で人気のせなけいこによる切り絵が繊細な絵本。
静かな雪原、暖かく賑やかな家族の様子、見る者を惹きつけてやまない「星のひとみ」の印象的なまなざし。切り絵という手法がこんなにも表情豊かであることに驚きます。時に冷たく、残酷にも見える彼女の視線は、この物語の底流に垣間見える人間の愚かさや非情さ、そして非力さをうったえる力を持っています。
雪が積もった森をスキーで進んで行くとき、雪の下では動物たちがそれぞれの冬を過ごしいる――
お父さんが女の子に教えます。
「ゆきのうえ」の森の景色と「ゆきのした」の動物たちの世界が、単純ながらも洗練されたフォルムでいきいきと描き出されています。
冬が楽しみになる一冊。
雪がひとひら降ってきました。
森ではじめての冬をむかえた子ぎつねに、仲間たちはこの季節の過ごし方を教えます。
ところがどの過ごし方も子ぎつねにはあまり合っていないようです。
そうして、はらはらと落ちる雪の上に寝そべって考える子ぎつねの前に現れたのは――
静かに雪が積もっていく森の様子とそこに暮らす動物たちがやさしい。
そして子ぎつねの表情が愛らしく微笑ましい。ほっとする絵本です。
コラージュではありませんが、樹々や草葉、動物たちの描写には切り絵のヒントがたくさん詰まっています。