日本の昔話と言えば『ももたろう』を真っ先に思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
桃から生まれた桃太郎が、元気に大きくなって、犬と猿と雉をお供に、お姫様をさらった鬼を退治しに鬼が島へーいつから知っていたのか覚えていないくらいよく知っているはずの物語。改めて読んでみてもやはり面白いと思います。
つんぶく かんぶく つんぶく かんぶく 流れてくる桃、
あっちゃむらで 米をとり、こっちゃむらで 塩をとった鬼、
言葉のひびきやリズミカルな並びも心地よく、楽しく感じます。
どのページにも美しい挿絵が付されています。赤羽末吉の挿絵の中でも際立って色彩が鮮やかな絵本です!キラキラとまぶしい黄色、深く赤味がかった紺色、じんわりとさしこんでくる朱赤、ページの上下にひかれた淡くやわらかい曙色や緑色。昔話絵本の色彩のイメージが覆されるようです。
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