「クリスマスのまえのばん」、ひっそりと静まり返った家の中で、とうさんは外でカタカタという物音がすることに気づきます。むっくりと起き上ったとうさんが、窓をあけて目にしたのは、八頭のトナカイのひく橇に乗ったサンタクロース!このこがらなおじいさんは、こどもたちが眠るとうさんの家に到着すると屋根の上に降り立ちます。
―ドシン!
煙突を抜けて暖炉にいせいよく飛び出して来たのは、ほかならぬこのサンタクロースでした。・・・
多くの人が思い描くクリスマスイブのサンタクロースのイメージは、1823年にクレメント・ムアがしたためたこの詩に遡るそうです。
19世紀の理想的家族のすがたを想起させるターシャ・テューダーの繊細な水彩画が美しい一冊です。
まさしく「絵に描いたかのような」幸せなクリスマスのイメージが広がります。