アートワールドひろさき
再話:松居 直、画:赤羽末吉『だいくとおにろく』福音館書店
流れのはやい川に橋を架けるよう村人に頼まれた大工――
川のほとりにやってきた彼は、水の流れを眺めながらどうしたものかと思案します。
その時、ぶくぶくと泡がたちはじめた流れの中からいきなり現れたのは、大きな鬼でした。
目玉と引き換えに橋を架けてやってもいいと言う鬼と、迷う大工。
二人の軽妙なやりとりがおもしろい。
さまざまな絵本挿絵で知られる赤羽末吉の軽快な筆遣いと目に彩な色彩。
日本の伝統的な絵画技法の流れを受け継ぐ見事な挿絵が、昔話の面白みを引き立てています。