ある日、こぐまのブラウンは、森の中で「へんなもの」に出会います。
美しい音の出るそれは、一台のピアノでした。
この音の出るものに心惹かれたブラウンは、来る日も来る日も鍵盤を鳴らしにやってきました。
そうしてだんだんとこのピアノに親しんでいったブラウンは、いつの間にか、素敵なメロディを奏でられるようになっていました。彼の紡ぎ出す美しい音楽は、森の仲間たちをも惹きつけます。ブラウンのピアノの旋律はみんなを幸せにしました。
そんな時、この森にやってきた人間の親子が偶然にもブラウンのピアノを耳にします。ブラウンは女の子に誘われて、音楽の溢れる町にでてたくさんの観客を前にピアノを弾いてみようと、森を出る決心をしますーー
ピアノのある美しい森の情景が印象深い一冊です。