作・絵 みやこしあきこ『ピアノはっぴょうかい』ブロンズ新社

作・絵:みやこしあきこ『ピアノはっぴょうかい』ブロンズ新社

 

 

はじめてのピアノの発表会をむかえたももちゃん。むねがどきどきします。

「だいじょうぶ だいじょうぶ」と心の中で繰り返すももちゃん。

そのとき足もとで、「だいじょうぶ だいじょうぶ」とささやく小さな声が聞こえてきました。

そこにいたのはこねずみでした。こねずみもまた、はじめての歌の発表会をむかえようとしていました。こねずみについていったももちゃんはーー

 

ピアノを習い始めた頃、同じようにどきどきした経験のある人は多いと思います。

演奏前や演奏中の緊張と、演奏後の爽快感と後悔が入り混じったような感覚、そしてほっとし安堵感。

みやこしあきこの繊細なモノクロームの鉛筆画が、遠い日の記憶を蘇らせます。