「平安時代の絵画世界」
10月から11月にかけての「五感で楽しむ☆平安時代 part I. 視覚」の制作ワークショップでできあがった作品たちの展覧会です。2024年度の後半は平安時代に注目して、視覚・味覚・嗅覚・触覚・聴覚を使って1000年前の世界を身近に感じる企画を行なっています。
視覚篇では、平安時代の絵画表現に注目しました。
まずは《鳥獣人物戯画》の等身大レプリカを鑑賞しながら、墨線によるユーモラスな動物たちの描写を楽しみ、この独特な表現を「あげうつし法」と呼ばれる方法で模写したり、そこから発送した新たな墨線画を描いたりしました。
次に取り上げたのは、キラキラした金属箔が魅力の「砂子技法」です。この装飾法は、平安時代の料紙装飾に頻繁に登場します。ワークショップでは、平安時代末に編纂された『今昔物語集』が伝える動物説話などを参考にしながら、瑞獣をはじめとする動物たちを色鮮やかな日本画の水干絵具と金属箔で描いていきました。
最後に注目したのが「絵巻」です。平安時代後期から作例が増える挿絵付きの絵巻物の中でも、物語の展開とコミカルな挿絵が魅力の《信貴山縁起絵巻》を紹介し、右から左へと横に展開していく絵巻物形式の作品制作を行いました。絵巻に仕立てた物語は、それぞれに好きなお話や自分で想像したお話で、小さなお子さまから小学校高学年までそれぞれの年齢に応じた絵画表現が展開されています。砂子技法を取り入れながら仕上げた「キラキラひかる絵巻物」がたくさんできあがりました!
現代の子どもたちによる「平安時代」的絵画の数々をぜひお楽しみください!
時 2024年12月11日(水)〜16日(月) 9:00-17:00(金・土は21:00 まで)
場所 弘前れんが倉庫美術館2階・市民ギャラリー
観覧無料
※駐車場はございません。お車でお越しの際は、近隣のコインパーキング等をご利用ください。