フランソワの家の庭で生まれたバーバパパ。フランソワはすぐに仲良しになったけれど、バーバパパは大きすぎて家には置いておけないと言われてしまいます。そうして、動物園に連れて行かれたバーバパパは、檻の中に入れられてしまいます。バーバパパは、ちっとも楽しくありません。
でもその時、バーバパパは気付くのです。自分の姿をいろいろな形に変化させることができることに。檻を出て、動物園を抜けて、町に出たバーバパパ。
この後の展開は?ー
おなじみのバーバパパシリーズの一作目。いつ読んでも最後まで楽しい一冊です。
実在しないバーバパパというキャラクター。いろいろな形に変幻自在に変化することができるという発想に脱帽です!
バーバパパの様々な形、やさしく、ときにかわいらしい表情ー線が生み出す単純でいながら計算された形と構図は、何度見ても飽きることがありません。独特の木や葉、水の表現は、クレーによる実験的な造形表現を彷彿とさせますが、明るくポップな一枚一枚のページでは、チゾンとテイラーによる独特の世界観があますところなく展開していきます。
細くてもくっきりと印象的な黒い輪郭線がモチーフの形を際立たせています。
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