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文:蜂飼耳、絵:今井彩乃『いなかのネズミとまちのネズミ』岩崎書店
おなじみのイソップ物語が絵本になっています。
いなかのネズミがまちのネズミを食事に招待しました。テーブルには、おおむぎ、こむぎ、野原の葉っぱがいっぱいに並びます。まちのネズミはちょっとかじってから言いました。「ねえ きみ。こんどはぜひぼくのところへあそびにきてください。まちにはもっといろいろなたべものがありますから。」
いなかのネズミがまちのネズミをたずねると、テーブルに並んでいたのは、チーズ、はちみつ、たくさんのおかし!「すごいなあ。いいなあ」いなかのネズミは驚きます。そしてチーズにかじりつこうとしたそのとき——
いなかとまち、それぞれの場所で繰り広げられる異なる生活。
ご馳走もいいけれど、何も恐れる必要のないのんびりとした暮らしのほうがずっとよい、いなかのネズミはそう気づいて帰っていきました。
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