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文:神沢利子、絵:赤羽末吉『ねずみのすもう』偕成社
むかし、たいそうびんぼうなじいさんとばあさんがおりました。―
ある日、山に柴刈りに出かけたおじいさんは、かわいい掛け声を耳にします。
「でんかしょ でんかしょ」
不思議におもったおじいさんがそっと覗いてみると、ひょろひょろのねずみとでっぷりふとったねずみが相撲をとっています。なんと、やせたねずみはおじいさんの家に住み着いていたねずみでした🐁
そのやせねずみの弱いこと!
かわいそうに思ったおじいさんは、家に帰るとおばあさんに話しました。
「うちのねずみがかわいそうだから、もちでもついてちからをつけてやりたいのう。」
おばあさんも賛同して、二人はついたお餅を丸めて、戸棚にいれておくことにしました。
おもちを見つけたやせねずみ―その後の展開は?
最後まで楽しいお話しです。
やせたねずみとふとったねずみのコミカルな表情、お餅をはさんで仲の良い様子がうかがえます。用意された赤い布のふんどしの流れるような描写が画面に心地よいアクセントをつけて、全体が華やいで見えます。