4元速度
慣性系
のように線素
- 観測者
の世界線を , 世界線の接ベクトルである4元速度の成分を
- 観測者
の世界線を , 世界線の接ベクトルである4元速度の成分を
慣性系はあくまで
また,別セクション(「4次元時空のベクトル・線素・計量テンソル」の項)で説明するように,4元ベクトル
なので4元ベクトルといったら
静止観測者の4元速度
今,観測者
また,4元速度
このことから最終的に future-directed
運動する観測者の4元速度
一方,観測者
規格化条件
2人の観測者の4元速度の間の関係式
観測者
また,単位ベクトルであるから,
したがって,
最終的に,観測者
4元速度の合成則
以下,
一旦ベクトル式で表された上の関係式は,座標系のとりかたによらずに成り立つ。従って,以下の表現が一般に成り立つ。これを(ガリレイ変換に基づく3次元速度の合成則との類似性から)4元速度の合成則と呼ぶことにしよう。(何か,もう少しいい名前があればいいのだが… )
参考:ガリレイ変換に基づく3次元速度の合成則
参考までに,ニュートン力学において,ガリレイ変換に基づく速度の合成則をまとめておく。
4元ベクトルと区別するために,3次元ベクトルは
速度
これがガリレイ変換に基づく3次元速度の合成則である。
4元速度の合成則の逆変換
4元速度
と書け,これを4元速度の合成則と呼ぶのであった。
一方,4元速度
と書けるはずである。ここで,
上記の
同様に以下も導くことができる。
まとめ
観測者
観測者
4元速度の合成則
4元速度の合成則の逆変換
以上の関係は,特殊相対論のみならず一般相対論においても成り立つ。これらは単に,時空の任意の1点における4元ベクトルの足し算引き算である。重力が存在する一般相対論的状況下においても,時空の任意の1点で,観測者
ローレンツ因子
最後に一言。
4元速度の合成則およびその逆変換から,ただちに以下のことがわかる。
2つの4元速度同士,あるいはそれらに直交する2つの空間的単位ベクトル同士といった,4元ベクトル同士の内積がローレンツ因子
ローレンツ因子は(4元ベクトルの内積からつくられる)4次元スカラー量であり,座標系の取り方によらない不変量である!というのがここでの立場である。
時間が遅れたり,棒が縮んたりするのも,すべてこの不変量であるローレンツ因子の影響である!
参考文献
G. F. R. Ellis – Relativistic Cosmology, in “General Relativity and Cosmology” ed. B. K. Sachs (Academic Press, New York, 1971) の P.147 の (6.11a) 式:
とあり,その下に