静電場を求める際に使った積分を人力で求めてみる:第3話

静電場を求める際に使った積分は Maxima を数学公式集として使うことで確認できているが,Maxima で解析的に積分できることがわかれば,人力でも解いてみたくなるもの。そのシリーズ第3話は,一様な面電荷による電場を求める際に使った積分。電磁気学というよりは理工系の数学B(微分積分)の演習問題用に。

一様な面電荷による電場で使った積分

$$\displaystyle\int_{-\infty}^{\infty}\frac{1}{x^2 + (y-y’)^2} dy’ = \frac{\pi}{|x|}$$

これは簡単で以下のように置換積分でいける。変数をちょっと変えて,より一般的シチュエーションにも使えるようにして

\begin{eqnarray}
\int_{-\infty}^{\infty}\frac{1}{x^2 + (y-y’)^2} dy’ &\Rightarrow& \int_{-\infty}^{\infty}\frac{1}{a^2 + Y^2} dY
\end{eqnarray}

として,$Y \equiv \sqrt{a^2} \tan \theta= |a| \tan \theta$ とおくと,$\displaystyle dY = \frac{|a|}{\cos^2\theta} d\theta$。したがって

\begin{eqnarray}
\int_{-\infty}^{\infty}\frac{1}{a^2 + Y^2} dY &=& \int_{-\frac{\pi}{2}}^{\frac{\pi}{2}} \frac{1}{a^2} \frac{1}{1 + \tan^2 \theta} \frac{|a|}{\cos^2\theta} d\theta \\
&=& \frac{1}{|a|} \int_{-\frac{\pi}{2}}^{\frac{\pi}{2}} d\theta\\
&=& \frac{\pi}{|a|}
\end{eqnarray}

$a \Rightarrow x$ とおけば

$$\displaystyle\int_{-\infty}^{\infty}\frac{1}{x^2 + (y-y’)^2} dy’ = \frac{\pi}{|x|}$$