面積速度一定則の際に楕円の面積を使ったので念のため。また,積分の授業の例題用として。
楕円の中心を原点としたデカルト座標で面積を求める
楕円の中心を原点としたデカルト座標を $X, Y$ とすると,長半径 $a$,短半径 $b$ (離心率 $e$ を使って書くと $b = a \sqrt{1-e^2}$)の楕円の式は
$$ \frac{X^2}{a^2} + \frac{Y^2}{b^2} = 1$$
この式を $Y$ について解き,2次方程式だから解が2つあるので $Y_1(X), Y_2(X)\ (> Y_1(X))$ とおき,
$$ S = \int_{-a}^{a} (Y_2 – Y_1)\, dX$$
から楕円の面積を求める。
eq: X**2/a**2 + Y**2/b**2 = 1;
sol: solve(eq, Y);
Y1: rhs(sol[1]);
Y2: rhs(sol[2]);
楕円の面積は,$Y = Y_2, Y = Y_1, X = -a, X = a$ で囲まれた部分の面積であるから…
assume(a > 0)$ /* a は正と仮定。 */
S: integrate(Y2 - Y1, X, -a, a);
短半径 $b$ を $b = a \sqrt{1-e^2}$ で表すと…
ev(S, b = a*sqrt(1-e**2));
離心近点離角 $u$ を使った媒介変数表示で面積を求める
楕円の中心を原点としたデカルト座標 $X, Y$ を媒介変数 $u$ で表すと
\begin{eqnarray}
X &=& a \cos u\\
Y &=& b \sin u
\end{eqnarray}$$ S = 2 \int_{-a}^a Y\, dX = 2 \int_{\pi}^0 Y(u) \frac{dX}{du} du$$
X: a * cos(u)$
Y: b * sin(u)$
S: 2 * integrate(Y*diff(X, u), u, %pi, 0);
ev(S, b = a*sqrt(1-e**2));
楕円の焦点を原点としたデカルト座標 $x, y$ を媒介変数 $u$ で表すと
\begin{eqnarray}
x &=& X – a e = a(\cos u – e)\\
y &=& Y = b \sin u
\end{eqnarray}$$ S = 2 \int_{-a-ae}^{a-ae} y \, dx = 2 \int_{\pi}^0 y(u) \frac{dx}{du} du = 2 \int_{\pi}^0 Y(u) \frac{dX}{du} du$$
となり,上記の楕円の中心としたデカルト座標 $X, Y$ の媒介変数表示版と答えは同じになることがわかる。