球対称だけど時間依存性があるメトリック:その1
ランダウ・リフシッツ「場の古典論」§102. 球状物体の重力崩壊の項に載っている。
$$ds^2 = -d\tau^2 + \frac{dR^2}{\left(\frac{3}{2}(R-\tau)\right)^{2/3}}
+ \left(\frac{3}{2}(R-\tau)\right)^{4/3} (d\theta^2 + \sin^2\theta d\phi^2)$$
このメトリックが真空のアインシュタイン方程式の解であることを確かめる。
(ただし,この解は座標変換でシュバルツシルトメトリックになる。)
load(ctensor)$
f: (3/2*(R-tau))**(2/3);
Maxima は 1 始まりなので,第ゼロ成分を第4成分とする。
csetup();
で対話的に入力できるのでわかりやすい。しかし,入力し間違えると初めからやり直しなのがちょっと大変。
init_ctensor()$
csetup();
leinstein(true)
で,$G_{\mu\nu}$ のゼロでない成分が表示されます。
leinstein(true);
上で何も表示されないということは,アインシュタインテンソルの全ての成分がゼロということです。
念のため,成分を書き出してみます。
lein[i,i]
= $G_{i i}$,lein[4,4]
= $G_{00}$ に相当します。
lein[1,1];
lein[2,2];
lein[3,3];
lein[4,4];
球対称だけど時間依存性があるメトリック:その2
\begin{eqnarray}
ds^2 &=& -dt^2 + t^2 \left(\frac{dr^2}{1 + r^2} + r^2(d\theta^2 + \sin^2\theta d\phi^2) \right)
\end{eqnarray}
このメトリックが真空のアインシュタイン方程式の解であることを確かめる。
(これはフリードマン方程式で,$\Omega_{\rm m} = \Omega_{\Lambda} = 0$ としたときの解で,ミルン宇宙と呼ばれている。)
今度は csetup();
を使わずに,やってみます。
メトリックが対角的なので,入力の簡便性のために load("diag")$
して diag()
を使います。
load("diag")$
init_ctensor()$
/* 偏微分表示の簡便性のために */
derivabbrev:true$
/* 次元。デフォルトで 4 */
dim:4$
/* 座標系をリストで */
ct_coords:[r, theta, phi, t];
/* g_{\mu\nu} */
lg:diag([t**2/(1+r**2), t**2*r**2, t**2*r**2*sin(theta)**2, -1]);
/* g^{\mu\nu} を計算させておく */
cmetric();
einstein(true);
上で何も表示されないということは,アインシュタインテンソルの全ての成分がゼロということです。
念のため,成分を書き出してみます。
ein[i,j]
= $G^i_{\ \ j}$,ein[4,4]
= $G^0_{\ \ 0}$ に相当します。
ein[1,1];
ein[2,2];
ein[3,3];
ein[4,4];