論文の執筆と査読作業で疲れたので、気分転換にブログ的なことを書きます。

表題の件、前から気になっています。

ネットサーフィンすると、「ランダム」の意味で「無作為」と書くんだと解説しているものが多いですね。

研究分野に依ると思いますが、私は使い分けています。

 

昔、論文執筆で、randomlyに昆虫を選んで試験したという旨を書いたら、「random性を担保するには特別な操作が必要だから、簡単にその言葉を使うべきでない」という指摘をボスから受けました。

その時は、haphazardlyという単語を使ったのですが、同じ研究分野でこの単語を使う人は多くないです。

それ以来、日本語においても「ランダムに選んだ」という使い方には慎重で、「無作為に選んだ」と表現するようにしています。

「作為をもってランダム性を担保しないと、バイアスを排除できない」という考え方で、供試昆虫を選ぶ時は無作為という言葉の方がしっくりくるんです。

研究室の学生には、「無作為に選んだという表現の方が良いよ」と指導していますが、コンセンサスというわけではなさそうです。

 

似た感じのことで、昆虫学で使う氷麻酔という言葉の問題があります。

粉砕氷の中に昆虫を置いて、動けなくなった状態でさまざまな処理をおこなう時に使います。

論文原稿作成時に、on iceでparalyzeさせたと書いたら、同じボスから、paralyzeしているわけではないと指摘され、immobilizeを使いました。

それ以来、日本語でも氷麻酔という言葉を使わなくなったのですが、使う人の方が多数派だと思います。

本当に麻痺と言えないのかは、よくわかりません。。

 

研究者は文章を扱う仕事でもあるので、言葉の使い方にある程度うるさくなってしまうのですが、そのこだわりは所属する研究グループの流派に左右されることがありますね。