研究内容

火災の研究について

私たちは火災に関連する燃焼の研究に取り組んでいます. 例えば, 世界中で発生している林野火災です. 林野火災では, 草木や土壌がさまざまな燃え方をするため, どのくらいの速さで燃え広がるのか, どのように火災が拡大していくのかを予測することが難しいです. 私たちは草木や土壌の燃え方を調べることで火災における燃え方の仕組みを理解し, 林野火災の被害を減らすための安全対策につなげていきたいと考えています.

火災を防ぐための安全対策は, 大規模な林野火災だけでなく,安心して生活するうえでとても重要です. 料理で使うガス調理器具, 自動車や電車・飛行機などの輸送機器, 大きなエネルギーを扱う発電所など, 多くの分野で火災への対策が求められています. 私たちの生活の安全を支えるために, 火災に関連する燃焼の研究は重要です.

くん焼の燃焼挙動

火炎が形成されず,多孔質な可燃物の内部が燃焼する現象をくん焼と言います.線香やたばこがくん焼の代表例です.くん焼が燃え進む速度や,くん焼が開始する条件を研究しています.

くん焼は線香やたばこだけでなく衣服や寝具などの繊維材料でも生じますが,必ずしくん焼するわけではありません.材料の種類や形状,経年劣化や汚れなどの要因で,くん焼するかどうかの条件が変わります.くん焼の研究を進めることで,材料の火災安全性を予測したいと考えています.

くん焼する線香(左)とたばこ(右)

 

不均一な燃え拡がりの研究

材料の形状が不均一な場合

火災が生じると様々なものが燃えますが,すべての燃えるものが板のように平らな形状ではありません.この研究では燃えるものに複数の穴が開いていたらどう燃えるのかを考えています.

穴のあいた物体の燃え拡がり

材料の成分が不均一な場合

身近な製品の材料を調べてみると,複数の材料からなる複合材であることがほとんどです.森林火災で燃える木や草,土なども,様々な物質が含まれています.このような成分が不均一な物体(可燃物)の燃え方を予測するための研究を行っています.

プラスチックとセルロースの混合材料の燃え拡がり
金属塩を添加した紙の燃え拡がり

タンパク質の燃焼の研究

タンパク質は燃えるでしょうか?有機化合物なので燃えそうですが,どう燃えるかはよくわかりません.タンパク質の燃え方を研究しています.