本日は交信撹乱剤(コンフューザーR)の設置をしてきました。

りんご研究所(青森県産技)と当研究室は害虫防除に関する共同研究をしていて、そのために必要な準備です。

交信撹乱剤は設置域に特定の害虫のフェロモンを充満させることで交尾を阻害し、特定の昆虫の個体数を減らす目的で使われる資材です。

農薬取締法において、農薬と位置付けられています。

興味がある方は、書籍などもありますのでご参照いただければ。

 

なぜ当研究室が交信撹乱剤に関わっているのかの経緯を少し説明します。

日本の病害虫防除の分野で、近年問題になっていることがいくつかあるのですが(農薬の再評価制度、気候変動、抵抗性などなど)、青森の農業においても例に漏れず、複数の大きな課題を抱えています。

農業は一般の人(非農家さん)が考えている以上に高度な営みで、毎年同じようなやり方で栽培をしても、研究活動がなければそのうち破綻します。

だから、県の試験場、農水省系の研究所、大学の農学部の存在が不可欠なわけですね。

そういった状況下、りんご病害虫防除歴の中に、交信撹乱剤の利用が追加されました。(これも結構苦肉の策。。)

しかし、交信撹乱剤を設置したら解決するという問題ではなく、研究活動をおこない、知見の蓄積や改良を続ける必要があります。

ということで、まだまだヒヨッコの当研究室は色々と教えてもらいながら設置しました。

↓試験場の研究員やメーカーさんから指導してもらっているところ↓

 

↓関係者の皆でコンフューザーRを結びつけているところ↓

 

結構人手を要しますし、なんとか省力化できる良いアイディアがあるとよいのですが。。

大学の理工学部のどなたかが、省力化のためのシステムや装置を開発してくれないかしら。

↓マメコバチのストロー↓

 

研究室のメンバーでワイワイと作業するのも楽しいのですがね。

一般の農家さんのために、もう一歩なにかイノベーションが必要な気がします。